桜
こういうの書くのは苦手な方です(*_*;
春、私は君に出会う。
「桜は嫌いだ」という君と、そんな君が嫌いだという私。
つまらない事で喧嘩したり、おかしな所で仲直りしたり、本当散々だったよね。
でも、君に出会ったこの春が大好きです。
夏、私は君に告白する。
私の病気と私の寿命。君は何も言わずにそっと手を握ってくれた。
あの時の君の温かい手、私は今も覚えています。
君が手を握ってくれたこの夏が大好きです。
秋、私は君に会えなかった。
見知らぬ病室。体に繋がる管。
まだ私は元気なのに君と離ればなれになった。
毎日君が送ってくれた手紙も、いつかは届かなくなって……。
だけど私は大丈夫です。
君のことを考えるだけで、まだ頑張れます。
だから、君を想えたこの秋が大好きです。
冬、私の体はほとんど動かない。
心拍数を計る機械だけがこの室内に鳴り響く。
君に逢いたい。君と話したい。
君と、一緒にいたい。
私はもう、ダメかもしれない。
『――私は冬が大好きです。
だって、もうすぐ春が来るのだから。
桜がまた咲くんです。
そして桜が咲いたら、君と再び出会える気がするんです。
……でも、正直この体がもつとは思えません。
次の春を迎えることはないでしょう。
今だって、こんなに声が掠れていて、私が誰だか分からないんじゃないかな?
――うん、でも最後まで言いたい事を録音するね。
……私は。
……私は、君が好きです。
……私は、冬君の事が大好きです。
去年は、君が嫌いだなんて言っちゃったけど……、
私は冬君が大好きです。
凄く、凄く大好きです。
これでもかってぐらい大好きです。
だから……、だから付き合って下さい!!
……なーんて、言ってみたり。
でもね、最後に君の声が聞きたいな。
嘘でもいいから、君から、好きだと言ってほしいな。
私が好きだと……桜が大好きだと、言ってほしいな。
うん、我がまますぎるよね。
大丈夫大丈夫、アメリカンジョークだからさ。
っと、言いたいことは言い終わっちゃったな……あはは。
……じゃあ、最後に一言。
私は最後まで、頑張ります!
………………。……えっ、これどうやって止め――』
春、俺はお前と出会う。
あれから何度も春は訪れたが、桜はいつだって咲き誇っていた。
そんな桜を見るたびに俺は隣の少女に言う。
「――桜が大好きだ」
すると隣の彼女は照れつつはにかむ。
そんな姿が可愛らしい。
春、出会いの春。
お前と過ごすこの春を、お前と過ごすこれからを、俺は愛し続ける。




