ひとりぼっち
もし、今この2人との関係を絶ってしまえば私はきっとひとりぼっちなんだろうなと思った。
そう思うと心が苦しくなってどうしようもなくなる。そんな時に私はいつも聖矢くんに連絡をした。
私は、自分で思う限りでは恋多き乙女だ。
初恋は幼稚園。小学生の頃は好きな人は多数いたものだった。中学生の頃は女子に告白をされ、そのことがきっかけで周囲から無視や差別を受け、男子がとても嫌いになったが、その後高校で先輩に恋をした。
ネットでも恋をしたし、他校の生徒にも好かれた。
そして現在、私は後輩と付き合っているわけだが…
はあ。と大きな溜息が出た。
スマートフォンを握りしめ、ベッドの上にたたきつける。ボフッという音を立てスマートフォンは布団に埋もれた。少し頭が痛くなる。こういうときはどうしようもないくらい悲しくなる。
元カレ…神埼隼人のことで未練があったのだ。もちろんこの恋は実るわけもなかったのだが。
元カレといえども奴との出会いは、SNSだった。当時の私は高校一年生で携帯を持ち始めたばかりで、宿泊研修で友人に勧められて始めたSNS。別に特に興味はなかったので放置をすることが多かった。
それをよく活用したのはそれから4ヶ月ほど後の、高校生初の秋。
………私は先輩にふられた。
普通にふられればこんなに辛くはなかっただろう。そこから立ち直るために、さんざんそのSNSを活用し、誰にでもチャットをしようと言い、友達を作った。目的は一つ。形だけでも彼氏を作って先輩を見返したかった。since何月何日〜なんてことを大っぴらに公表したかった。私にだって男の一人や二人、簡単に現れるんだと、お前なんかただの通行人なんだと、ただ、そうやって先輩を見返したくて、やっきになっていた。