27 ボツネタ
26の続きはこうなる。
なぜ、採用しなかったのかは以下の理由。
・主人公が置いてけぼり
・ちょっと、恥ずかしいノリ
・モン兄さんが死にかけている ←
・モン兄さんがカッコワルイ ←←
・ハルトがグロイ
・ハルトの口の中の構造が怖い
と、いうことで、本編は、ハルトに馬上にアクロバティック乗車をしてもらった。
再三、言います。これはボツネタです。本編採用、してませんww
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思ったとおり。
ハルトは瞬時に逃亡を図った。
「人形!」
背後で、人間の声。ばあか、間抜けな人間に捕まったままでいられるか!
「ハルト!」
仲間の声がして、一瞬で身が楽になった。鉄はレーザーで断ち切られた。万歳、自由の身。
喜んだのもつかの間、右手に大きな衝撃が襲った。
「うぐぁ!」
右腕が視界で飛んだ。気分悪い。自分の手が自分の視界で飛んでるじゃねえか。
「どこに、行く、つもりだ、人形?」
体制を立て直して、向かいあったのは今は相手にしたくない男だった。
外遊部隊長、生存の五番。
アルルカ。
怒気に包まれた鎧、ハルトの鋼鉄の腕を一刀両断した刀を手に、獣のように立っている。こいつがどんな危機からも生還するのが、理解できた。「やだなあ、五番、そういきり立つなよ」人間特有のホラ話だと思っていた。でもこいつは本物だ。
本物の生存者。
周囲での砲撃で、地面が動揺し続けている。白兵戦は、奇襲のおかげでこちらが有利だ。右手を失っても、痛みは全く感じなかった。痛覚は遮断できる人形でよかった。
「あんたの相手をしてるほど、暇じゃないんだよねえ」
じりじりと後退しながら、ハルトは言った。やばい、このままじゃ、この人間に潰される。
ハルトは身を翻した。怖かった。本物の恐怖だ。やばい、私としたことが、人間ごときに本物の恐怖を味わってる……!
背後のアルルカが、一瞬で間合いを詰める。一閃をきらめかせ
爆撃が二人を裂いた!
「た、すかったあ!」
幸運の女神は、ハルトのほうを見ていたらしい。歓声とともに、砲撃手に投げキッスをおくったら、なぜかものすごく不評だった。脳内に組み込まれた通信装置が作動して、悪態をつかれるほどに。
ハルトは戦線からいち早く離脱を図った。右腕を失ったままじゃ、役に立たない。
「紅の人形がぁ!」
意識が背後に向いていたときに、切りかかられてはっとした。左手で剣を受け止める。今度は切断されなかった。つまりは、五番じゃないってこと。
「外遊のモントール、オレがてめえを潰す!」
甲冑の中で、若い声が言った。ハルトはよろけながらも、対峙した。
顔を歪ませて笑う。「人間って若さが声にでるよねえ」
「若さと実力は関係ない」
「でも経験差がでるのさ」
ハルトは口からレーザーが飛び出し、前方を一閃する。若い兵は、なんとか回避したらしい。うん、確かに実力はありそうだ。しかし体制を崩した人間に勝ち目はない。ハルトの改造された左手が膨れた。脳神経に左手の補強のシグナル。爆発的な巨人の腕が、しなる!
「ぐ、おおおおおおおっ!」
剣で防御した人間は、確かに実力はあったんだろう。でも武器が力量についてこなかった。砕け散った剣とともに、人間の男は地面にめり込んだ。
「モントール!」
叫ぶ声が、ハルトに聞こえた。
この声は知ってる。
人間の、若い、少女の声だ。
ハルトは左手をひきずりながら、身体を起こした。前方の丘、戦場になっていない丘に、少年のような彼女が立っていた。
脳内の無線が「殺すか?」と訊ね、ハルトはすぐに否定信号をおくった。『この子は、ダメ』
青ざめた子供は、口を覆ってハルトを見つめている。瞳孔が開ききった様子に、ちょっと心が痛んだ。
巨大化した左手を引きずったまま、ハルトは動き出した。
佐倉のもとへ。
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これを採用しなかった最大の理由は、モン兄さんがハルトに負けるか否かで、悩んだからである。
その為、苦肉の策で、モン兄さんには落馬してもらった。
しかし、皆さま、本編のモン兄さん。
戦場に子供を連れて飛び込む→落馬する→気絶する
と、いうなんとも微妙なことになっており、こちらも充分、残念な感じに仕上がってる。
本編を作りながら、モン兄さん、ごめんよ(涙)となっていたのはいい思い出。
それにしても、ハルトの口と手はどうなっているのであろうか(真顔




