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誰かとめてw 1

これは、雨月さんが欄外短編大量投下中に、冗談で書く短編の予告を三つ増やしたところ、誰も止めなかった結果、生まれた作品の1です。

ちなみにお題は「帰りの車内で肩枕でうたた寝」だそうです。


羊はどの短編より、この下がり眉の短編が好きですね(笑


ちょ、おま、おっさん好きをどこに置いてきたwww ってツッコミが入りそうなわけですがwwww

下がり眉で泣き虫な幼馴染がお休みだと聞いたので、昼街への買い物に付き合ってもらった。

服屋さんや雑貨屋さん。

色々一緒に見て回って、小腹がすいたら露天で食べ物を買って近くの噴水広場で座って食べた。

お互い違う味を買ったので、一口ずつ交換なんてして・・・

デートみたいだなぁ なんて暖かな日差しの中で思ったりして。


・・・・・。


で、デートとかじゃ、ななな、ないから・・・ね!!

た、たまたま付き合ってもらっただけで・・・・・・・。

一人、わたわたしていると、隣で不思議そうに首をかしげる幼馴染。

大きい目は どうかした? と聞いてきていて。

なんでもない と首を振って、頬に上った熱を振り払った。


「そろそろ帰ろっか。」


鈍行イグランに揺られながら、あれこれ話していたが、気づいたらお互い無言で窓の外の夕日を眺めていた。

嫌な空気の無言ではなく、隣にいて当たり前のような、そんなまったりした空気に静かに瞳を閉じた。


寝ちゃいそう。


そう思ったとき、肩に軽い衝撃と重みを感じて隣を見ると、幼馴染が夢路へと旅立っていた。


疲れたのかな?


いつもくたくたになりながら家路へとつく姿を思い出した。

疲れているだろうに、それでも付き合ってくれるその姿に、胸が騒ぐ。


ねぇ、私が誘ったから、私だから付き合ってくれたの?


優しい幼馴染は、誘われたら誰にでも首を縦に振ってしまいそうで、それでも、私だから一緒に出かけようとしてくれたと そう言って欲しい。

そんな願望を抱きつつ、徐々に青年の身体へと変わりつつある幼馴染を見つめる。


長いまつげ。

優しい色合いの髪。

柔らかな瞼の下の瞳の優しさ。


「私だけ見つめてくれたらいいのに・・・」


ぽつり と呟いた言葉は心からの言葉で。

肩にもたれる頭に、そっと口づけた。


肩を枕がわりに貸してあげてるんだから、このぐらい許してね。


少女がうとうとと微睡み、寝付いた頃。

人知れず、隣の少年が僅かに頬を赤くしていた。



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