死が二人をわかつとも(カウンター)
雨月さん「バレたん短編を書いていて、カウンターぁぁぁぁぁぁ!!! とか妄想がブッ飛んでこんな短編ができました」
ふと、男の職業を思い出した。
昼街一の傭兵ギルドのカウンター。
ニヤニヤと嗤う男は敵も多そうだ。
いつか刺されそうね なんて笑えば、そうだな なんてニヤニヤ笑って返された。
この男が、刺される?
自分で言った言葉だが、肯定されるとは思わずについ考えてしまった。
男が、刺され、そして・・・
「誰かに殺されでもしてみなさい!私が殺した奴に復讐するから。」
焦って叫んでも男は少しだけ驚いたように目を少し大きく見開いただけ。
そんな男に続けていう。
「だから、あんたは死んだら私の隣で、私の復讐の一部始終をニヤニヤしながら楽しんでればいいのよ!」
返り討ちにされたらどうするんだ? 私の言葉に愉しそうに笑う男に、鼻で笑い返す。
「はんっ!最低でも道連れよ!・・・隣で見てるんだから、私が死んだら、そのまま私を抱きしめて復讐を労えば(ねぎらえば)いいのよ。簡単なことでしょ?」
すがるように胸元へしがみついた。
考えただけでも怖く、不安になった。
死んだ男を見つめる、一人になった自分。
想像してしまったことが未来になるのではと思うと、より一層不安になってしがみつく手に力を入れた。
でも、男はくつくつ笑うだけ。
・・・そんなに笑わなくてもいいじゃない。
拗ねたように言えば、抱きしめられた。
確かに簡単なことだと、今でも出来るくらいだと、そう言って、強く、強く抱きしめられた。
伝わる熱に、ようやく安心して身を任せた。
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お姉さんはやると言ったらやる人だと思います(笑)
やぁやぁ、いざ尋常に! みたいな(どんな時代劇)




