バレたん振られる の巻☆(まて)
雨月さん:
(注!タイトルだけでも明るく言ってみましたが悲恋です!)
偽物感たっぷりなバレたんでごめんなさい。
きっとこれから本編が進んでいって、あーやっぱり、この時の妄想じゃ、こんな感じになるよね っていう感想があとから出てくるかと!!
それは、今まで病気などしたことのない母親が体調を崩し、呟いた言葉から始まった。
すぐ良くなる程度の不調だったが、気弱になった母親は私に結婚相手がいないことを強く気にし、孫が見たいと寂しそうに言った。
何を言ってるの と笑って動揺を誤魔化した。
母親も そうね、いつも元気だったから と誤魔化すように微笑んだ。
痩せ猫とのこの関係は、もう潮時なのだと、そう悟った。
「ねぇ、結婚しましょ。」
膝の上で猫のように微睡む男の色素の薄い髪を撫でながら、明日の天気の話でもするように言った。
強ばる男の体。
あ、だめだ
優しく髪をすく。
男は何も言わない。
・・・きっと、何も言えない。
膝の上に感じる男の熱は、愛しくて、同じくらい憎らしく感じた。
次に会ったとき、それは清楚に、幸せそうに、にこやかに微笑んで言った。
「別れましょ?」
押し黙ったまま私を見つめる男を、笑みを浮かべたまま見つめ返す。
結局口を開いても言葉になることはない男に、悪戯っ子のように笑みを作る。
「隣で寝ていて呼吸の確認(生死確認)をしなくていい男を見つけたの。」
素敵でしょ? 笑えば、男は怒って、でもどこか安心したような顔をした。
「お祝いの品はいらないわ。元気で・・・」
あぁ と無難な男の返事を聞いて別れの言葉を紡ぐ。
「じゃあね。」
帰りの鈍行イグランで一人、ぼぅ っと外を眺める。
もうあの男に膝を貸すこともないのだと、そう思った瞬間、やっと涙がこぼれた。
静かにぽたり ぽたり と膝に降る雨は、駅に着くまで止まることはなかった。
その日のイグランは、驚く程静かでゆっくりと街から街へと走った。
この短編は、感想欄でこんな話があって発生したようです。
花粉症持ちの住人サマ:「バレさんとお姉さんが幸せに→結婚!?→あれ……バレさんがフラれるビジョンしか浮かばない……。
お姉さんが結婚をほのめかす→バレさん無反応→お姉さんが見切りをつけて、お見合い→バレさんフラれる……。
なーんか、お姉さんがそろそろ結婚したいなーと思った時に、バレさんは手を放してしまいそうなんですよね。お姉さんが離れて行っても、バレさんは追いかけられないような……。」
不眠症ぎみの地主:「おっしゃるとおりですねえ。私も、追いかけない人だと思います。バレさん。変われるといいんですけどねえ」
バレさん担当住人サマ:「バレさんはねぇ…女遊びは好きだけど、本命というか、所帯持つ気はなかなかなさそうですよね。去る者追わずな感じで。本編の彼は個人的にはそんなイメージです(笑)
でもウブな若いお嬢さんに懸想されて戸惑うバレさんも見てみたい(願望」
再び地主「私の中でも、追いかけない人ですねえ(笑
人の体温とかは好き、だと思うんですけどねえ」
という流れで、犬:「短編を投下いたします」
それに対する草をはやすのが趣味の地主が思ったこと「犬、仕事、早えええええwwwww」