グレースフロンティアの男どもは料理ができるのか
泣き虫子犬編がこちら。
私の幼馴染は、泣き虫だ。
柔らかそうな茶色の髪。
すぐに泣き出しそうな下がり眉と潤んだ瞳。
小さい頃から一緒に泣いて、笑って・・・また泣いて。
泣き虫な私は、よく泣いたけど、隣に涙目の幼馴染がいたからすぐに泣き止んだ。
ずっと一緒に隣で大人になっていくんだって、勝手に思ってた。
泣き虫な幼馴染は、グレースフロンティアに入った。
いつも隣にいた幼馴染がいなくて、寂しくて・・・
母から
「もう、泣き虫も卒業しなきゃね。」
と頭を撫でられた。
私も、卒業しなきゃ! と思った。
思ったのだが・・・。
久しぶりにあった幼馴染は変わらず泣き虫だった。
「・・・また、泣いたの?」
目元が赤くなっている幼馴染に、濡れタオルを渡す。
「うちくる?今日ね、お母さんいないから私が料理作るの。」
頷き、一緒にご飯の支度をする。
簡単なものしか作れないが、それはよく家事の手伝いをする幼馴染も一緒で、多少の失敗はあったが机の上にはほかほかと湯気を立てる料理が並んだ。
「火の始末も大丈夫。じゃ、食べようか。」
はふはふ と料理を口に運ぶ幼馴染。
一口食べて、 美味しい という言葉につられて笑顔になる。
会わないうちに変わってっちゃうのかなぁ。
少し会わないうちに、体つきが変わった気がする。
でも
目を合わせて微笑めば、口に入れようとしていた料理を下げて微笑み返してくれた。
こういうところは、変わって欲しくないなぁ。
まだまだ泣き虫な幼馴染と一緒に食事をしながらそんなことを考えた。
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お題の答え 家事の手伝いとかしていそうなので、簡単な料理ならできそう!
さて、この「GFの男どもは~」ですが、祭『そしてモントールはいなかった』のお礼としてイラストを描いてくださった方にお送りしようと予定していたものです。
ええ、予定していたもの、という言葉が、見事にものがたっておりますように、羊はやり遂げることができませんでした。
これに関しては、この短編を作ってくださった雨月さん、またイラストで祭に参加してくださった皆様、大変申し訳ございませんでした。
さて、以下がこの「GFの男どもは料理ができるか」シリーズの雨月さんのお言葉。
雨月:以上でお礼短文でさえも そして、モントールはいない が完成しましたー!(ドンドンパフー)
と、いうことでwwww
この短編シリーズでも、祭のように、モン兄さんは出番が無いようですwww