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栄養剤じゃ、ない、の……?

イラスト祭で、茗荷:


カウンターを眺め舐めまわし、ネクタイ、似合うなーって思いました!!

片手で首もとから緩めるあのネクタイの解き方をしたら、妄想が爆発しました。

う、雨月さんや……、ちょ、雨月さんや!! ネクタイとカウンター書いてください!! ←おい



という文を受けて、雨月さんは立ち上がった。しかも何故かそちら方向で、ギリギリに果敢に挑戦した。これがオッケーなのかどうか、メッセで他の方を巻き込んで議論がされたのもいい思い出である。


 少し、体調が悪いかな、と思った。

 近頃は忙しく、なかなか身体を休める暇も、ニヤニヤとよく笑う男とも会う暇がなかった。

 ようやく暇を見つけてやってきた彼の男の部屋でそれを見つけたのは偶然だった。


  ・・・薬?


 数本、机の上に置いてある茶褐色の小瓶は見覚えのあるもので。


  あぁ、疲れに効くとかいう・・・。


 最近出回っている栄養薬を思い出し、それを飲む男を思って笑った。


  年寄り扱いしたら、怒るかしら。


 一本くらい飲んでも構わないわよね。

 愛用(笑)してるみたいだし、と手に取り、蓋を開ける。

 口内に広がる薬の独特な風味と、妙な甘ったるさに、こんな味なのか と疑いもせずに一本を飲み干した。

 主のいない部屋のベッドの上に座り、男を待った。

 しばらくすると、妙に動悸が激しくなり、身体が熱くなってきた。


  ほかほかする・・・というより


 馴染みのある身体の火照りに、不思議に思いつつ身じろぐと、服が肌に擦れる感覚に びくり と身体を震わせた。


  なっ、なんでこんなに敏感になってるの!?


 疼く身体を抱きしめる。

 その時、ちょうど部屋に帰ってきた主を濡れた瞳で迎えた。


「これ、栄養薬、じゃ、ない・・・の?」


 湧き上がる熱をどうにか冷まそうとするように、身体の奥から息を吐くようにしているためか、たどたどしく問いただした。

 封の空いた瓶と身体を震わせる姿を見て、男は、それはそれは意地悪そうに にたり と笑った。

 最近出回っている栄養薬に似せた別物だと説明された。

 主に男女の営みの為に使用されるらしい。

 違法な成分が入っていないか等、調査依頼の関係でここにあったものを、それに気づかずに飲んでしまったらしい。


  え?そ、それって、もしかして、び、びや・・・


 男の説明に頬が火照る。

 なんてものを飲んでしまったのだろうか。

 身体が今、どうなっているか、何を求めているか知っているにもかかわらず、男は壁に背を預け、腕を組んで面白そうにこちらを見て笑っている。

 こちらを見つめるだけで動かない男を睨む。


 熱い

 ツラい


 ・・・欲しい


「・・・はぁっ・・・・」


 身を震わせ、服を緩めていく。

 体のラインに沿った服は、擦れて熱を煽るだけで、少しでも楽になりたくて男を焦らすようにわざと ギリギリのところまではだけた。

 揺れる、柔らかな白い肌。

 男の余裕を、付き崩したくて仕方なかった。

 ベッドの上に引き上げた足は、ふくらはぎまであらわにした。

 熱を、少しでも逃がしたくて。

 そんな言い訳めいたことを考えながら、男に目を向け、笑んでこ首をかしげた。

 男は壁から身体を離し、こちらに歩いてくる。

 首元のネクタイを片手で緩め、合わせる瞳は熱に濡れて。

 肩を押され、ベッドに押し倒される私の上にのし上がる、口元に笑みを浮かべた男のネクタイが、胸 元の双丘にゆるり と落ちた。



 これからは、疲れたからといって男の部屋にある薬は、絶対に飲まな・・・

い、と思考を固める前に隣で眠る男を見る。

 先ほどまで深く熱を分けた想い人。


  いや、たまにならいいかもしれない。


 金茶の髪が乱れた男を愛おし気に見て少しだけそう思う。


 鳴きすぎて枯れた喉に、栄養薬が少ししみた。



その返事。


なんか雨月さんが、おもしろい事件をこさえてくれましたww

本編のどこかで使わせていただこうと思います! 「び、びや……」事件w

ひとつ事件を考える手間が省けましたね ←

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