〜転生したばかりの頃〜
無事異世界へ転生した二人、まずは赤ちゃんの状態
からスタートです。
亜莉奈・渚: おぎゃ〜、おぎゃ〜
母: あなた、ついに赤ちゃんが生まれました。元気な
双子の女の子よ。
父: そうだな。お前も子供達も無事で本当に
よかった。それじゃあ早速名前をつけようか。
母: あなたが決めてくれたのよね?どんな名前か
とても楽しみだわ。
父: 任せろ。結構考えて決めたんだ。長女が
「リアナ」で次女が「ナリア」なんてどうだ?
母: まぁ、良い名前ね。その名前には、何か
由来があるの?
父: もちろんあるぞ。リアナ→ナリアで、
終わりの文字と始まりの文字が一緒だろう。
そして、ナリア→リアナにしても、「リア」って
部分が共通しているんだ。これは、お互いの繋がり
を大切にして欲しいと思ってつけたんだ。
母: 本当によく考えられているわね。とても
気に入ったわ。そうしたら、後は、この子達の
魔法属性の確認かしら?
父: 分かった、俺が確認しよう。さてと魔法紋
はどこにあるかな?
母: 手の甲にある事が多いけど・・・
まさか、ないの?
父: それがないんだよ。手の甲以外も探してみるか。
〜10分後〜
父: 本当にどこにもない。魔法紋は本人の魔法属性
を表す物だが、それがないということは、まさか
この子達は無属性なのか?
母: 無属性なんて、そんな人滅多にいない
はずだけど、もしそうだとしたら、どうすれば
いいの?私達じゃ魔法が教えられないわ。
父: そうだな。通常、子供の魔法属性は親から
遺伝する事が多いんだが・・・
母: 親から教えてもらう以外にも、魔法学園に入学
させる方法もある。それでも実技試験で魔法が
使えないとそもそも合格出来ない。そして、
庶民で入学できる人は限られているから・・・
父: まぁ、この件はこの子達が成長してから
考えようか。
母:ですね。まだこの子達は赤ちゃんなのだから、
考えるのは、もう少し先にしましょう。
父: ひとまずは健康にすくすく成長してくれる
のが親としての一番の願いだ。
母: 例え魔法が使えなくても私はこの子達を
愛しているわ。
父: それは俺も同じだ。そして俺は、お前も
愛している。
母: まぁ、あなたったらそんなこと言って!
私も愛しているに決まっています。
その頃双子達は・・・
亜莉奈: (はー、話の内容大体しか分かんなかった
けど、うちの両親結構なバカップルだね。聞いてる
だけで口の中甘くなりそう。)
渚: (だよね。なんか聞いてるこっちがソワソワ
する感じがしたよ。それよりオシリス様がくれた物
がまさか、テレパシーだったなんてね。)
亜莉奈: (そのおかげで今こうして雑談できてる
わけだし、オシリスに感謝しないと。もしこれが
無かったら、私達おぎゃーしか話せないし。)
渚: (このテレパシー多分私達限定かな?
さっき試しにお母さんに話しかけようとしたら
無理だったし。)
亜莉奈: (なるほど、そういう仕組みかー。
面白いかも。)
渚: (ちょっと話変わるけど、私達名前付けて
もらったし、お互いその名前で呼んでみる?)
亜莉奈: (確か、私がリアナで、渚がナリア。
ややこしいな。)
渚:(でも、この世界に転生したからには、
この名前で呼ばないと不審がられるよ。)
亜莉奈:(それもそうか、じゃあナリアって呼ぶね。)
ナリア: (わかった、お姉ちゃん。じゃなくて
リアナ。やっぱり呼びにくいから私お姉ちゃん
呼びでいいや。)
リアナ: (いや、それはずるいよー。私だけ
頑張ってるみたいじゃん。)
ナリア: (じゃあ私もリアナって呼ぶの頑張るよ。)
リアナ: (そうだね。それじゃあ話の本題なん
だけど、無属性魔法ってあんまりいい印象
もたれてない?なんか親の反応が暗くなかった?)
ナリア: (やっぱりそうだよね。そう思ったの
私だけじゃないよね。ていうか、無属性魔法は
結構貴重そうなのはわかってたけど、よく思われ
てないなんて聞いてないよ。オシリス様は
なんで教えてくれなかったんだろう?)
リアナ: (単純に忘れてたとか?まぁ、知ってて
も私達に回避する方法はなかったわけだけど。)
ナリア:(もし、そうだとしてもやっぱり教えて
おいて欲しかったかな。)
リアナ: (今それを思ってもどうにもならない
しねー。とりあえず今後の目標でも決めようか。)
ナリア: (それならさっきお母さんが言ってた
魔法学園に入るのは?入ればきっと色んな
魔法を学べるよ。)
リアナ: (それは、かなり先の目標だね。まずは
基礎的な魔法を使えるようになる事と、
この世界の一般常識を学ぶこと、そして
基礎学力をつけることかな。)
ナリア: (特に文字とか学んだほうがいいよね。
それに話す言語も。)
リアナ: (そこら辺はナリアの得意分野でしょ。
それだけじゃなくて計算とかも必要だと思う。)
ナリア: (それはリアナの得意分野でしょ。
はぁ、私数学苦手だからやりたくないよ。)
リアナ:(それを言ったら、私も言語学系苦手
だよ。とにかくまとめると基礎学力・常識・魔法
の基礎の三つを身につけるという事で!)
ナリア:(了解。これから頑張ろう。)
決意を新たにした二人。これからどうなっていく
のでしょうか。
今回の話はここまで。次回も楽しみに!