〜転生手続き中〜
命を落として、人生を終えたはずの2人。
しかし、目を覚ますと見知らぬ場所にいた。
亜莉奈: あれ、ここはどこだろう?私は確か家に
居て、そこから...そこからの記憶がない?しかも、
なんでここに渚がいるの?渚大丈夫?起きて!
渚: う〜ん、何?ってなんでお姉ちゃんがいるの?
亜莉奈: それは、私のセリフ!というか渚は、病室に
いたはずじゃないの?
渚: 私は、病気が悪化しちゃって、そのまま亡く
なったんだ。それに、私が聞いた話だとお姉ちゃんも
亡くなっちゃったはずだよ。
亜莉奈: そうなの?確かに家に帰ってからの記憶が
無いけど...私も亡くなったの?
渚: とりあえず状況を整理しようよ。ここが
どこかわかる?
亜莉奈: 分からない、しかも私達2人はもう生きてる
はずがないから、ここは現実世界じゃ無い?
渚: 死後の世界とかってこと?じゃあ誰かが、意図的
に私達を呼び出したのかな?
??: ご名答!いや〜やっと気づいてくれた。今から
説明しようと思ってたんだよねー
でも、その前にまずは僕の自己紹介からかな。
僕の名前は「オシリス」こうみえて、神様だよ。
亜莉奈: 全然神様っぽくないし、胡散臭いんだけど。
渚: 私もそう思うけど、話だけでも聞いて
あげようよ、神様が困ってるよ。
亜莉奈: じゃあ、聞くから手短にお願いね。
オシリス: わかったよ。まず、君達2人を呼び出した
理由は、君達に第二の人生をプレゼントしようと
思ってね。
亜莉奈・渚: 第二の人生をプレゼント?
オシリス: そうだよ、君達の生前の記録を見たんだ
けど、本来君達はこんなに早死にするはずじゃ
なかったんだよ。最長で90歳くらいまで、長生き
するはずだった。それに人生の中で悲惨な事が
多かったから、かわいそうだと思ってね。まあ、
ようするに僕の気まぐれってやつだよ。
亜莉奈: 気まぐれで人の人生を決めないでよ。それに
第二の人生ってことは、私達は別々に生きていかな
きゃいけないの?
オシリス: いや、そういうのは全く無いよ、2人一緒で
大丈夫。そのほうが僕的にも助かるし。
渚: どういうことですか?2人一緒だと何かメリットが
あるんですか?
オシリス: いや、第二の人生を〜なんて言ったけど
つまりそれは「転生」ってことなんだよね。そして、
転生するときはなんと「特権」を選べちゃうんだ!
渚: 特権って具体的にどんなものですか?
オシリス: えっと、君達が次の人生を送る世界では、
みんな生まれつき、「属性魔法」を一つ持ってる
んだ。でも転生者には、それぞれオリジナルの
「固有魔法」をあげてるんだ。あ、ちなみに固有魔法
は属性魔法じゃないから、別名「無属性魔法」とも
呼ばれているね。転生先の世界では、無属性魔法と
呼ばれている事が多いから、そっちで覚えておいて
ね。
亜莉奈: なんか色んな言葉が出てきてややこしいよ。
もっとわかりやすく言って。
オシリス: まあ、ようするに好きな魔法
を選んでってわけ。2人一緒に選ぶなら、合わせる
ことで相性の良い魔法とかにすればいいんじゃない?
(一斉に決めてくれれば僕も楽だし)
亜莉奈: ちょっと突っ込ませて!私達、違う世界で
生まれ変わるの?しかも、いきなり魔法って何?
オシリス: ちょっと待って、順番に答えるよ。まず、
違う世界に転生させることになったのは申し訳ない。
でも、そういうルールがあるんだよね。「転生させる
ときは生前と同じ世界に転生させてはいけない」って
亜莉奈: そうなんだ。じゃあ魔法って何?なんか
超能力的な感じ?
オシリス: 魔法の説明は難しいけど、代わりに
「属性魔法」と「固有魔法」の違いを教えるよ。属性
魔法は、地水火風のように決まった属性の魔法ね。
それに対して、固有魔法は、決まった属性を持たない
魔法で、どっちかというと概念に近いかな。
渚: 固有魔法はよくわかりませんね。なにか実例は
ないんですか?どういう種類の魔法ですー。みたいな
感じで。
オシリス: うーん、例えば「時間」とか?あ、あと
付け足すと強力な魔法だと制限・代償がつくから気を
つけてね。
亜莉奈: 代償って何?怖いんですけど。一応聞くけど
その時間の魔法を選んだ人はどうなったの?
オシリス: 魔法を使うたびに寿命を削ってたかな。
だから君達には、そんなに強力なやつじゃなくて、
2つ合わせることで、強くなる魔法がおすすめかな。
渚: なら、よく考えないとだね。あと、もう一つ質問
なんですが、魔法って何に使うんですか?日常生活に
使うか、戦闘とかに使うかによって、結構選ぶ基準が
変わると思うんですが。
オシリス: えっと、基本的には日常生活に使ってる人
が多いけど、冒険者とかなら戦闘にも使うかな。
亜莉奈: じゃあ、基本的には日常生活で便利な魔法の
方がいいのかな?でも、全く戦えない魔法だともしも
のことがあったらきついかな?
渚: それなら、私が戦闘で使える魔法で、お姉ちゃん
が便利な魔法でいいかな?
亜莉奈: いいけど、なんでそう考えたの?私が戦闘系
の魔法でもいいと思うけど...
渚: どんな魔法にしたいか決まったの!戦闘で使うと
いうか、防御寄りな魔法だけど...
亜莉奈: どんな魔法か知りたい、教えて!
渚: それは・・・
今回の話はここまで、次回をお楽しみに!