泉 鏡花「註文帳」現代語勝手訳
廓(くるわ)の刃物研ぎを生業(なりわい)にしている五助の店では、毎月十九日、いつも剃刀が一挺(いっちょう)なくなるという。そして、なくなった剃刀はどこかの楼で見つかる。店前で若い者とそんな話をしていると、通りかかった五助の古くからの友人である鏡研ぎ職人の作平が聞きつけ、実は……と、同じ十九日に関して、自分が研いた鏡の話をし出す。
曰く、昔、吉原の遊女が自分を捨てようとした男を殺そうと剃刀で刺そうとするが、男が手にしていた鏡に遮られ、思いを果たせず、そのため女は自ら自害したという。月は違うが、その日が同じ十九日で、そんな因縁のある剃刀と鏡である。
時を経ても、吉原においては自害した遊女の怨念は消滅しておらず、それが、十九日、再び事件を誘発することとなる。
剃刀研ぎの五助と、鏡研ぎの作平が遭遇する遊里における怪談話。
曰く、昔、吉原の遊女が自分を捨てようとした男を殺そうと剃刀で刺そうとするが、男が手にしていた鏡に遮られ、思いを果たせず、そのため女は自ら自害したという。月は違うが、その日が同じ十九日で、そんな因縁のある剃刀と鏡である。
時を経ても、吉原においては自害した遊女の怨念は消滅しておらず、それが、十九日、再び事件を誘発することとなる。
剃刀研ぎの五助と、鏡研ぎの作平が遭遇する遊里における怪談話。
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