失恋からの立ち直り方
土曜日は一日中寝ていた。ベッドの上でごろごろしては、本を読み眠り起きたらまた本を読んだ。最高の休みだった。勉強合宿で必死に勉強したぶん、土曜日はだらだらと過ごすと決めたのである。お母さんは何も言わずにお菓子まで作ってくれた。ブラウニーは最高だった。
日曜日は夢ちゃんとお茶をしてその後、また服を見に行った。そろそろ夏物が出てくるので見ておかないといけないらしい。女子って大変だな。それに日焼け止めも買わないといけないらしいし、化粧もしなくちゃいけないらしい、未知のものが出てきて全くついていけなかった。これも勉強しなくちゃ。クレープを食べてそこでお開きになった。菅野君と一緒に食べたクレープ屋さん。もう何も思わない。
家に帰るとお母さんは夜ご飯を作ってくれていた。お風呂に入りご飯を食べる。家は最高だ。
月曜日待ちにまった順位発表日だ。今回のテストは運が良く勉強した箇所がほとんどでたし。本当に運がよかった。はやる気持ちを抑えて学校に向かう。じゃん!2位だ!やったー!1位は浩介で、3位は朝から勉強していた隣のクラスの女の子だ。浩介頑張っていたもんなーそりゃ1位だ。10位に入ってればいいと思っていたから2位なんて上出来だ。早速お母さんに連絡したらすぐに返事が返ってきて今日はケーキを買ってきてくれるらしい。頑張ってよかった。朝のHRでテストの結果が配られる。国語は100点で数学は95点、英語は98点だ。そして席替えだ。担任が席替えのくじを持って歩いて回る。20番、1番後ろの窓側の席だ。窓側の真ん中ぐらいが1番いいけど。一斉に席を動かす。騒音とともに教室内で引っ越しが始まる。元いた席から比較的近かったので座って待つ。窓の外は晴れていて、あー野原でお昼寝とかしたいなーしたことないけど。でもいい天気だなー。とか考えていると。
「隣よろしく。」
そう言ったのは菅野君だった。諦めようとしたのに。ふっきれようとしたのに。どうして?菅野君のことはもう好きになったらだめなのに。田中さんはいい人だし傷付けたくない。
「うん。よろしく。」
笑顔で応えた。その後からもう菅野君の方を見なかった。やっと1日が終わった。誰にも声をかけずそっと教室を出た。
公園の前で菅野さんに会った。
「菅野さん。私好きな人が出来ました。」
「えっ本当に!よかったね!」
「でも失恋しました。」
「えっ!あいつまた…。」
「えっ?」
「ううん。春ちゃんお好み焼きでも食べに行こうか!」
「えっお好み焼き?」
「うん。失恋した時はとにかく食べて買い物するの!私はね!だからお好み焼きご馳走するよ!」
そういって私の手を引いてくれる。いつの間にか知らない道に来ていてお好み焼き屋さんの前にいた。
「この店も変わってないなー。さあ入ろう。」
「いらっしゃいませーテーブル席にどうぞー。」
「豚玉と餅じゃがチーズ玉を1つずつ。後、塩焼きそば大もお願いします!」
「はいよー。」
「勝手に頼んでごめんね。私がお好み焼き食べたかったの!付き合ってくれてありがとう。」
「いいえ。私もお好み焼き好きです。」
「そう?よかった!」
菅野さんはとても食べる人だった。全て半分ずつにしたけど、足りなかったのかエビイカ玉を頼み全て平らげた。
「はー美味しかった!」
「菅野さんご馳走様でした。ありがとうございます。」
「いいえ。ちょっとは元気でたかな?」
「はい!出ました!」
「よかった!じゃあまたね!」
「はい!さようなら。」
家に帰るとお母さんテストを祝ってたくさんご飯を作ってくれていた。なんだか申し訳なくて食卓についてご飯を食べ始めたが、意外と食べられるぞ。私もとても食べる人だったんだ。
お母さんにも失恋したと伝えると、
「まあ!じゃあ明日は何か精のつくものにしましょう。それで次の恋に向けて頑張りなさい!」
と元気づけられた。よし次の恋は実らせるぞ!




