表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/187

044話 王都の冒険者ギルド


 3-4.王都の冒険者ギルド



 タジル達に会いたくて冒険者ギルドに来た訳だけど、タジル達は何処だ?


 今日くらいに俺が王都に到着するのは手紙に書いたから知っている筈。〝今は忙しいから、すまないが王都に着いたら冒険者ギルドに来てくれ〟と返事の手紙にも書いてあった。


 「すいませ~ん。お姉さん、冒険者のタジルマースさんは何処に居るかご存知ですか?」


 冒険者ギルドの受付嬢に尋ねてみる。受付嬢が美人なのって小説通りだ。リナリクトの受付けは男性だったのに。


 「あら、坊や。こんにちは。えーと、タジルマース?ちょっと待っててね」


 お姉さんは、奥の方へと消えて行った。誰かに確認する為に行ったのかな。


 受付のお姉さんを待つ間、暇なので冒険者ギルドを見渡す。



 __ほほー、ないすバデーのお姉さま。その様にお胸さまを出されては、防御力が低くなるのでは?


 __お~、獣人の人だ。リナリクトにも居たなぁ、獣人。猫に犬に蛇に・・かば?王都は豊富ですなぁ。


 __あ!あれが、かの有名な『掲示板』か。ゲーム時代にはお世話になりました。あざーっす。


 __わーお。ロリッ子魔女って実在すんのな。記念撮影したいが、キャメラがないッス。残念。



 「なんだぁ?この布きれ坊主。薄汚ねぇガキが冒険者ギルドに来んじゃねぇよ」


 はて?薄汚い子供なんて何処にいるのだろうか?あ~確かにあの人は泥で汚れてるけど、見た目的に〝青年〟じゃね?


 「おい。無視してんじゃねぇぞ、くそガキ。お前だよ、お前」


 無精髭の男が俺の所まで歩いてきた。周りに居た人たちは離れて行く。



 ・・・・え?俺?俺に言ってんの!?


 おいコラ、ちょっと待てや。俺が今、装備している布はレアアイテム『闇の衣』だぞ?スザクの好感度を90以上まで上げないと入れないダンジョンのレアアイテムだぞ?それを薄汚い?はぁ?


 「オメーみたいなガキが遊び場にしていい場所じゃねぇんだよ。邪魔なんだからよぉ、さっさとママん所に帰んな。ガキ」


 臭い。酒臭い。まだ太陽が昇ってるのに、酒飲んでんの?つまり働く気ゼロか、こいつ。


 ・・あ。俺も今、無職だった。ちょっとヘコんだ。しょぼーん(´・ω・`)



 「君、止さないか。そんな小さな子供に絡むのは止せ。可哀想だろう」


 俺を助けてくれるヒーロー様が登場。誰か知らんが、あんがとな。でも〝小さい〟は余計。うん、確かに小さいよ?自覚してるよ?でも言うなよ。可哀想だろうが、俺が。


 「ああぁん?何だテメーは。俺が誰か分かってんのかぁ?B級冒険者のザダル様に文句つけようってのかぁ?」


 うわー、これは恥ずかしい。悪者が言う「お、覚えてろよぉ!」と同じくらい恥ずかしい言葉だ。平気で言ったぞ、この酔っ払い。すげーな


 「君みたいな人と同じB級なのが恥ずかしいよ、僕は。君みたいな人がいるから____」




 うん、冒険者ギルド抜け出してきた。


 面倒な事になったから『闇の衣』に魔力通して発動させた。見付かり難くなるって超便利。


 受付のお姉さんには悪い事をしてしまった。まぁ良いか。


 しかし、これからどうしようか。金はあるけど、その辺に暮している孤児達と変わらないじゃん、今の俺。


 ・・・


 ・・・・・・ん?〝その辺に暮している〟? 


 あれ?なんで、あの子達は路地裏で暮してるの?孤児院はどうした?







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ