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038話 罰下る


 2-17.罰下る



    □ ■ □ ■ □ ■



 「・・・父上、やっと会えたのに、なんで、なんで」


 「スザク、これでいい。これでいいんだ。俺を開放してくれて、ありがとな」


 「・・・嫌だよ、父上、死んじゃ、嫌だよ」


 「スザク、大きくなったな。お前も、立派な男だ。最後にお前に出会えた事、俺は嬉しく思うぞ」


 「・・・ソフィ、ソフィ、お願いだ、俺の父上を、助けてくれ」


 スザクの頼みに、ミネルソフィは泣きながら顔を横に振った。


 「ごめん、ごめんなさい、スザク。この人に私の光の力が届かないの。本当に、ごめんなさい」


 「・・・そんな、そんな、父上、嫌だ、父上」


 「無理なんだよ、スザク。俺の体の呪いは、すでに完成されている。たとえ聖女の力であっても、呪いを解くのに数年はかかるだろう。死ぬ前にお前に出会えた。俺は、それだけで、もういいんだ。だから泣くな、スザク」


 セイリュウは一振りの刀をスザクに押し付ける。


 「俺の愛刀『カグツチ』。これをお前に託す。強くなれ、スザク。誰よりも・・・強く・・・な・・・・」


 「・・・父上?・・・父上!?ちちうえぇぇえええええ!!!!!」



    □ ■ □ ■ □ ■



 スザクの最強武器は強かった。


 忍刀『カグツチ』。煉獄の炎で相手を攻撃する装備アイテム。


 しかも、スザクの闇属性と混合して『闇の焔』が出せるようになるんだよな。あれは強かった。



 そういえば気になる事を言ってたよな。


 〝俺の体の呪いは、すでに完成されている〟


 もしかして、これじゃねぇの?あの油汚れみたいな黒い痣。数年も係る事なく解呪できたという事は、完成されていなかったという事か。


 呪い・・・呪いか。居たな、死霊王の他にも呪いを得意とした魔王軍の幹部。セイリュウさんは生きているから死霊王の仕業では無い。なら、アイツの仕業か。


 でも、すっげー弱かったぞ、あの魔王軍の幹部。



 ゲームの事を思い出しながら、俺は感動の再会をしている二人を見た。



 「ありがとう、本当に助かった。息子も世話になったみたいだな。本当にありがとう」


 うっはー、大人版スザクだよ。黒い髪に真っ赤な瞳。しかも顔がすげ~イケメン。整い過ぎてて、逆に怖いわ。この人を例えるのならモデルだな。きっとトップモデルになっていたに違いない。



 今、スザクもセイリュウも俺が買ったお土産の団子をバクバク食べています。・・・帰る時に買い足すから、いいもん。


 「すまないが、ミネル君だったな。この地下牢にいる仲間達も解放と治癒を頼めないだろうか?」


 ん?仲間達?確かにココに来る前に何十人も牢の中に居たけど、別に犯罪者じゃなかったのか。


 もちろんOKなので、全員解放して治癒しましたともさ。



 ・・・そして俺の団子とせんべぇは全て無くなった。


 これが俺への罰か。泣くな、俺。




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