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034話 天使と悪魔


 2-13.天使と悪魔



 スザクイベントで最大の選択肢が俺を襲った。


 俺は、俺はいったいどうすれば!どうすればいいんだっ!



 「焼きせんべぇ~。焼きせんべぇはいかぁっすかぁ~?」



 俺の前には『焼きせんべぇ 5つ100円』のノボリがあった。そして、この芳ばしい香り。


 俺は今、人生最大の選択肢に迫られている。


 隣にはなんと団子屋もあるのだ。みたらし、三色、草餅、きなこ等々。3つで100円だとっ!?や、安いっ!!




 天使ミネルソフィ 『ダメよ、ダメダメ。ミネル、あなたはここに何しに来たの?あなたの助けをスザきゅんが待っているのよ?立ち止まってはいけません』


 悪魔秋斗     『おいおい、こんな香りに逆らおうってか?無駄だ、無駄無駄。いいじゃねぇか、ちょっとくらい。腹減ってんだろう?買っちまおうぜ』


 天使ミネルソフィ 『ミネル、分かっているの?あなたは〝密航者〟なのよ?御覧なさい、周りの人々を。みんなが黒い髪。もしもフードが取れてしまったらどうするの?ピンクの髪なんて目立ち過ぎよ?』


 悪魔秋斗     『大丈夫だって。ゲームの世界でもスザクは死んでねぇだろ?なら、そんなに急ぐ必要はねぇさ。食べたかったんだろう?せんべぇ』


 天使ミネルソフィ 『スザきゅんは今、とても悲しんでいるのよ?父親が居なくなり、シグマさんも居なくなった。そんな寂しい思い、あんな小さな子供では耐えられないわ。早く助けてあげて、ミネル』


 悪魔秋斗     『おいおい。アイツは攻略キャラだぜ?そんなヤワな奴じゃねぇさ。ほら見ろよ、ミネル。今、焼き立てのせんべぇが運ばれてきたぜ?』


 天使ミネルソフィ 『ミネル!あなたは食べ物に釣られてしまうような子なの?思い出して、スザきゅんの顔を!父親が殺されたと思い、泣いてしまったあの子の顔を!』


 悪魔秋斗     『ミネル、思い出してみろよ。美味かったせんべぇのあの味。晩御飯が食べられなくなるくらい味わったあの食感を。たまんねぇだろぉ?また、食べたいだろぉ?なぁ、ミネル?』


 天使ミネルソフィ 『ちょっと、悪魔秋斗!あなたのせいで、ミネルが思い出していたスザきゅんの顔が焼きせんべぇになっちゃったじゃない!どうしてくれるのよっ!』


 悪魔秋斗     『ああぁ?それを言ったら、お前のせいでせっかくのせんべぇがスザクの涙でフヤフヤじゃねぇか!?邪魔すんなよ!』


 天使ミネルソフィ 『な、なんですって!?邪魔はあなたでしょ!?』


 悪魔秋斗     『ああぁん!?食は人類の至宝じゃ、ボケ!!!』


 天使ミネルソフィ 『もう許さないんだからっ!【ミネルソフィ☆フラーーーーシュ】!!』


 悪魔秋斗     『()ろおってか!上等だ、天使の小娘が!【秋斗・超ビィーーーーム】!!』






    両者 爆散






 ああぁ、ちょっと待ってくれ俺の脳細胞!結局どうすればいいんだよ!?


 天使と悪魔が倒れた今、俺はとうとう混乱してしまった。


 下半身はスザクのいる場所を向き、上半身はせんべぇに向いている。


 ああぁ、誰か、誰か助けてくれ!俺にどうしたらいいか教えてくれよ!






 「えびせんべぇ~。えびせんべぇはいかぁっすかぁ~?」






 ぐはっ!!!



 スザクよ すまない 俺は ここまでのようだ。




【 BAD END 】

・・・あ、ごめんなさい 嘘です

まだまだ 続きます (^-^;)

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