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029話 スザクのトラウマイベント


 2-8.スザクのトラウマイベント



 シグマさんとスザクが町を離れる。でも、それはちょっとヤバいと思うよ?


 今回の敵は、乙女ゲームにもあったスザクのイベントに関係しているだろうし。





 暗殺組織『朧』。


 人数は分からない。だってスザクのイベントに突入すると、フィールドを移動する度に暗殺者が無限POPしていたから。


 でも、その多さから他の町にも組織の連中が居るに違いない。



 「よく分かりましたね?組織の人がこの町に居るって」


 暗殺者が分かりやすい格好で町に居るはずないしな。変装も得意中の得意だろう。


 「歩き方だ。俺達、暗殺者は独特の歩き方を幼い時から叩き込まれる。より気配を消せるようにな。だから暗殺者が暗殺者を見分けるのは簡単だ」


 「へぇ~、そうなんですか。でも、この町から離れて本当に逃げ切れると思っているのですか?」


 シグマさんが俯く。ああ、分かってるんだね、無理だって。そりゃあ、その組織に居たのだから良く分かっているか。


 「・・・だが、いずれこの場所もバレる。そうなれば、この町の者、そして君にも迷惑となってしまう。仕方がないんだ、去るしか他に選択肢は無い」


 確かに、助かる方法は少ない。なんたって、相手は『毒』のスペシャリストだ。



 「少し、貴方達の話をしましょうか。まず狙われているのは、貴方達2人。そして相手はシグマさんを殺そうとしている。では、スザクは?スザクも殺害の対象なんですか?」


 「・・・いや、スザクは違う。相手はスザクに継承されている〝あるモノ〟が欲しくて堪らないはずだ。そして、それの入手にはスザクが生きている必要がある」


 「〝あるモノ〟が何かは聞きません。でも継承しているという事は、スザクの父か母も〝あるモノ〟の入手方法を知っているという事じゃないですか?」


 「ああ。母親はスザクが小さい時に亡くなっているが、スザクの父親。つまりは俺の親友だったセイリュウならば知っていた。・・・・だが___」


 スザクが泣いている。シグマさんも頬から涙が流れた。


 「___だが、あいつは殺された。実の弟に。ゲンブは自分が統領になる事に執着していたからな。スザクを人質にし、セイリュウに秘伝の毒を使いやがったんだ」



 あ~、やっぱりそうか。スザクのトラウマイベントだ。



 スザクイベントの最終ボスは、実の叔父である『ゲンブ』。このボス戦で重要なのは、ヒロインであり聖女でもあったミネルソフィ=ターシアと黒曜 スザクが攻略の鍵だ。


 スザクの叔父ゲンブとのボス戦では、凄くやっかいな状態異常攻撃を行なってくる。それが『特殊な毒攻撃』。


 普通の毒消し薬も、状態免疫装備も全く意味をなさない。対処方法は二つだけ。


 まずはヒロインの状態回復魔法。女神の加護をもつ聖女の治療魔法ならば回復可能。


 そして、もう一つがスザクをある程度、育てていれば『盗む』というスキルを覚える。これが対処法に使えるのだ。


 ボスのゲンブに、この『盗む』というスキルを使うと『秘伝・毒回丸』というアイテムを入手できる。それで回復が可能なんだ。


 このアイテムは、何度使用しても無くならないレアアイテム。是非、入手しましょう!と攻略サイトにも載っていた。



 『秘伝・毒回丸』・・・・もしかしてコレじゃね?〝あるモノ〟って。


 ゲームで仲間になったスザクは、そんなレアアイテム持っていなかった。という事は、ゲームではゲンブに継承権を盗まれたという事か?



 「殺された・・・ですか。でも、それは本当に?本当に死んだんですか?」


 「ああ、スザクの目の前でな。ゲンブは毒の杯をセイリュウに渡して飲ませやがった」


 「毒・・ですか。それは治療出来ないものですか?息を引き取る所を見たのですか?」


 「・・・いや。その前に俺がスザクを助けだし、煙をまき散らして逃げたから看取ってはいない」



 ・・・あの、実はさ、スザクの父親、まだ生きてるんですよ。ゲームの情報では。




1月8日 成人の日

成人した皆様、お酒解禁おめでとうございます。m(_ _ )m

・・・俺は10代の頃から__ゲフンッゲフンッ


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