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022話 俺はミネル、8歳です


 2-1.俺はミネル、8歳です



 広場で木刀と木刀とがぶつかり合う。二人の手によって。


 〝相手に一撃を〟、そう想いを込めて放たれる木刀での功撃。当たれば、もちろん痛い。


 実力は均等。もう、どれだけの時間を二人は打ち合っているだろうか。


 しかし、決着の時がきた。外野に居る見物客のくしゃみによって、それは呆気なく終わってしまった。



 「2人とも上達したよなぁ。動きも軽やかで、凄かったぞ」


 死霊王の事件から、早2年。俺は8歳になりました。


 いや~時が経つのは早いもので、孤児院の子達と遊んでいたら、いつの間にか2年も経っていた。


 「ミネルも剣やってみないか?結構、楽しいぞ」


 タジルに貸してもらっている屋敷への帰り道、隣にいるルッソに尋ねられた。


 剣?んな物騒な物、俺はしない。ファンタジーは好きだよ?RPGのネトゲーでも戦士を選んで剣を武器にしたの事が何回もある。


 だけど、現実でしたいかはNO!だ。あれ、意外に重いし。時々、筋力設定があるネトゲーがあったけど納得だな。



 「ルッソとルードは冒険者目指してるんだろう?俺はのんびり治癒師でも目指すさぁ」


 俺と一緒に歩いているのは、大きくなった孤児院の友達。ルッソとルードだ。


 弟のルードは俺と同い年の8歳で、兄のルッソは2つ上の10歳。


 まだ子供ながら毎日、木刀での訓練している。体にもかなりの筋力が付いてきていた。そして、身長も俺よりかなり高い。というか彼等が普通で俺が小さい。



 「兄さん。ミネルに剣は危ないよ。こんなに小さな子が剣なんて持ったら怪我するだろう?」


 おい、ルード。〝小さな〟は余計だ。お前と俺は同い年だかな?にょきにょき縦に伸びやがって。身長が止まっている俺に申し訳ないと思わないのか?


 初めの頃は可愛かったルード。兄のルッソの後ろでプルプル震えていたお前はドコに行った。ドコに置いてきた。交番に行って落し物入れ見て来いよ。俺も一緒に行ってやるから。






 そうなんです。聞いてくれよ、みんな!


 2年経ったよ?確かにこの世界で2年経った筈なんだよ!なのに、なのにだ!



 俺の身長は1cmも伸びてねぇんだよぉおおおいおいおいおい!!!



 きっとアレだ。アレが原因に間違いない。2年前に執行された『タジルの抱き枕の刑』。あれが何らかの理由となり、俺の成長を妨げたに違いない。


 はっ!?それとも、死霊王からの呪いか!?クソッ、あいつ聖女に呪いを成功させる程に強くなったのか!『身長を止めさせる』・・・なんて、恐ろしい呪いだ!



 俺は悲しみと共にルッソとルードと別れ、帰宅した。



 はぁ、癒されるぜぇ~。


 今、俺がいるのは屋敷のリビング。そこにある、ふかふかソファーに座り、精霊達に囲まれています。


 いや~増えましたなぁ。2年間、森と町とを往復して今に至ります。


 森の精霊達と仲良くなり、町にあるこの屋敷に誘か___もとい、招待した訳です。か、可愛いぜ。


 この屋敷中に精霊が大量に存在しているので、野菜とか果物とかがグングン成長しています。きっと樹の精霊と土の精霊が遊んでいるのだろう。木の周りでクルクルよく踊ってるし。


 風の精霊も掃除を手伝ってくれるし、火の精霊も料理とか風呂とかに協力してくれる。水の精霊のおかげで美味しい水が手に入り、料理が上手い。最高だな、この生活。



 という訳で、俺ことミネルは無事8歳になりました。この生活を、この世界を満喫しています。




1部と2部の分け方が 分からなかったッス

ごめんさい (-人-)

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