【揺花草子。】<その1897:運命の輪。>
【揺花草子。】<その1897:運命の輪。>
Bさん「『弱いわよ阪神は弱いわよ』って言うじゃん。」
Aさん「えっ、それ・・・。
・・・あ、いや、まだ今期のペナントレースは始まったばかりだし
阪神が弱いと断ずるのは時期尚早じゃないかと・・・」
Cさん「さすが阿部さん、敢えてそう切り返して来るのね。」
Aさん「ま・まぁ。
アレですよね、回文ですよね。」
Bさん「そうそう。
上から読んでも『よわいわよはんしんはよわいわよ』、
下から読んでも『よわいわよはんしんはよわいわよ』と言うわけです。
元ネタはご存知『ハッチポッチステーション』だよ。」
Aさん「うん、そうだねぇ。」
Cさん「この回文が熱烈な阪神ファンの不興を買う可能性を考慮して
『いよっ阪神は強い(いよつはんしんはつよい)』と言う回文も
併せて提示するあたりが類稀なバランス感覚と言えるわよね。」
Aさん「そこまでベタ褒めですか。」
Bさん「けど、まさに今言ったとおり、
ペナントレースが始まって間もないこのタイミングで
『弱いわよ阪神は弱いわよ』なんてことを広言してしまったら、
ある意味炎上に繋がりかねない案件じゃないかと思うんです。」
Aさん「いや・・・それは心配しすぎな気がするよ?
ほとんどの阪神ファンはこの程度の冗談はさらっと聞き流してくれるだけの
心の広さを持ち合わせていると思うよ?」
Bさん「まあ阪神ファンの善意に期待する気持ちはそれはそれとして、
もう少し角が立たない回文にリビルドしたいと思ったの。」
Aさん「リビルド。」
Bさん「あのね、話は変わるけど、だいぶ前になるけど『タクティクスオウガ』って言う
シミュレーションRPGの名作があったじゃない。」
Aさん「あぁ・・・あったねぇ。
たぶんもう20年ぐらい前だと思うけど。」
Bさん「細かい話はまたいつか機会を改めてしたいと思うけど、
一般的なRPGの特徴同様、同作も個々のキャラクターには『クラス』、
いわゆる『職業』が設定されるわけだよね。」
Aさん「うん。」
Cさん「現実世界では無職の阿部さんもRPGの中では職につけるわね。」
Aさん「現実世界でも無職じゃないですしRPGの中の職業に就こうとは思いませんけどね。」
Bさん「で、件の『タクティクスオウガ』には『ソルジャー』とか『ナイト』とか
『アーチャー』とか『ウィッチ』とか、他にも多数のクラスがあったりする。」
Aさん「うん。」
Bさん「そんな中で、特殊クラスとして『ガンナー』って言うクラスがありますね。」
Aさん「あぁー・・・あったねぇ。」
Cさん「剣と魔法の正統ファンタジー世界にありながらも、
銃と言う非常に特殊な武器が僅かながら存在する。
ガンナーはその銃を操ることが出来る唯一のクラスよね。」
Aさん「そうでしたそうでした。
アーチャーの弓がせいぜい5ブロック程度の射程なのに対して、
ガンナーの銃は射程無制限、つまり戦闘マップの端から端まで
攻撃が通るんですよね。」
Bさん「その代わりクロスボウと同様に障害物があったり大きな高低差があったりすると
当たらないと言う難点はあるわけだけど。」
Aさん「うんうん。」
Bさん「そしてさらにこのガンナーと言うクラスは、魔法や神など超自然な事象への信奉を
捨て去っていると言う設定から、魔法攻撃に滅法弱い。
さらに一度ガンナーにクラスチェンジしてしまうと二度と
別のクラスには戻れないと言う制約がある。」
Aさん「うん、そうだねぇ。
そう言う意味ではかなりピーキーなキャラクターだよね。」
Bさん「そうなんだよね。
だからうまく扱えなければ逆にすごく弱いキャラって事になってしまう。」
Aさん「うーん。」
Bさん「ところで、『タクティクスオウガ』の用語である
『ガンナー』と言う呼び名で呼んでるけど、
実際我々の世界では、銃を専門に扱う人を『ガンマン』って呼ぶじゃん?」
Aさん「あぁ、うん。」
Bさん「つまり
『弱いわよガンマンが弱いわよ』。」
Aさん「強引に戻して来たな。」
じいさんてんさいじ。
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