【揺花草子。】<その1889:落武者。>
【揺花草子。】<その1889:落武者。>
Bさん「阿部さんはお化けとか苦手なほうだったよね。」
Aさん「イヤッ!!? べべべべ別にそんな事ないけども!!?
悪魔怪獣なんでも来いだけど!!?」
Cさん「それだとかわい子ちゃんには弱いって事になるんだけど、
そもそもお化けって言ってるじゃない。」
Aさん「いっいや・・・。」
Bさん「でもヴィーネちゃんマジ悪魔(天使)だよね。」
Aさん「いやそれはそうだけども!! 悪魔の話題じゃないよね!?」
Bさん「そうでしたそうでした。お化けの話題ですよ。
阿部さんの背後に今もいる人の話題。」
Aさん「イヤッ!! ちょっ!! なに言ってんの!!?」
Cさん「ちょっとブリジット、阿部さんは気付いてないんだから・・・」
Aさん「なにがです!!? ぼく何に気付いてないんです!!?
いや気付かなくても良いんですけど!!」
Bさん「まあともかくお化け。
人の怨嗟の念が死してもなおこの世に留まり続け、
時に見える化するわけですね。」
Aさん「そう言うのは見える化って言わないと思うよ?」
Bさん「じゃあカンバン方式?」
Aさん「なんで生産管理の話になってるの!?」
Bさん「ともかくお化け。その強い恨みは時として人に仇を成す。
彼らを退けるために念仏を唱えることをするわけだよね。」
Aさん「まあ・・・うん・・・。」
Bさん「でも念仏を唱えるだけでは効果が足りない場合がある。
そこで、全身にお経を書くと言う手段をとるわけだ。
お経が書かれた部分はお化けには視認できないからね。」
Aさん「いや・・・あれ? その話って・・・。」
Cさん「だから阿部さんも普段から全身にお経を書いておけばいいと思うわ。」
Aさん「日常生活に大いに差し支えるんですけど・・・?」
Bさん「どうせ年中引きこもって誰とも会わないんだから別にいいじゃない?」
Aさん「週に何度もこうしてこのスタジオに来て
きみらと顔を突き合わせているのはどうするのかな?」
Bさん「でも阿部さんはおっちょこちょいだから耳とかにお経を書き忘れるよ。」
Aさん「おっちょこちょい・・・かなぁ・・・。」
Cさん「そして怪訝に思ったお化けに耳をもぎ取られるのよ。」
Aさん「うわもう痛い痛い痛い痛い・・・
って言うかその筋書きは良く知ってる話なんだけど?」
Bさん「そうです。
阿部さんも気付いたと思うけど、
これはご存知小泉八雲が著した『怪談』に収められた1篇、
『耳なし芳一の話』です。」
Aさん「うん・・・そうだね。」
Bさん「今日は『耳ゼロの日』だからね。」
Aさん「そんな記念日ないよね!!!??」
お経がびっしり書かれた服とかで代替できるかも。
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