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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年3月
64/365

【揺花草子。】<その1864:ロン毛。>

 【揺花草子。】<その1864:ロン毛。>


 Bさん「1864年も大変な1年だったよ。」

 Aさん「あぁ・・・今日も前提省いていくスタイル・・・。」

 Cさん「話す内容が多いからしょうがないわ。」

 Aさん「そう言うものですか・・・。」

 Bさん「昨日、1863年は八月十八日の政変を経て長州を追い落とし、

     新選組は芹沢さんを誅殺して近藤土方体制を確固としたものにしたと話したね。」

 Aさん「うんうん。」

 Cさん「でもまあ、阿部さんも知ってるかも知れないけれども

     この頃の新選組はもうゴロツキの集まりと言うか、

     仕官できずにあぶれた浪士たちが暴れる場所が欲しくて集まってるみたいな

     野良犬集団みたいに思われてたわけ。」

 Aさん「まあ、そうですよねぇ。実際そんな感じですしねぇ。」

 Bさん「そんな彼らの雷名を轟かせた事件が、1864年7月のご存知池田屋事件であります。」

 Aさん「おぉ。」

 Bさん「前年京を追われた長州藩士や脱藩浪士たちが、

     風の強い日を選んで御所に火をかけ、その混乱の中で帝を長州に動座させると言う

     実に大胆な計画を目論んでいた。

     その計略を事前に察した新選組が浪士たちの詰める池田屋を襲撃し

     計画を未然に防いだと言う出来事ですね。」

 Aさん「うん。ものすごい激しい戦いだったんだよね・・・。」

 Bさん「そしてこの事件からわずか1ヶ月あまり後、追い詰められた長州藩の一派は

     会津藩勢力の撃破を目論んで挙兵。

     御所の警備に当たっていた会津桑名両藩と衝突し、

     いわゆる『禁門の変』が始まります。」

 Cさん「俗に『蛤御門の変』とも言うわね。」

 Aさん「そうですね。」

 Bさん「京を大火に巻き込んだ大変な戦いとなったこの戦い。

     途中で薩摩藩が会津藩に加勢し大局は決した。

     長州側の指揮官であった久坂玄瑞は自刃にて果てる。

     高杉と並び松下村塾の俊英と呼ばれ将来を嘱望された若武者は、

     僅か24年の短い生涯を閉じることになるわけです。」

 Aさん「むむむ・・・!」

 Cさん「そしてこの混乱の中でもしぶとく生き延びたのが

     ご存知桂小五郎よ。」

 Aさん「おぉ・・・。」

 Bさん「前月の池田屋事件でも思わぬタイミングで危機を避け、

     禁門の変でもまた直接前線に立ったわけではなかったから危険から逃れた桂。

     会津藩による残党狩りが続く中こっそり京を抜け出して但馬に潜伏し

     捲土重来を期していたと言うよ。」

 Aさん「うーむ・・・。」


 Bさん「さすがは逃げの小太郎だね。」

 Aさん「小五郎な!!?」


 ヅラじゃない。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/03/05.html


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