【揺花草子。】<その1863:刀傷。>
【揺花草子。】<その1863:刀傷。>
Bさん「1863年と言ったらもう激動の1年ですよ。」
Aさん「おぉ・・・。
もう今日が通算1863回目だからとか前提を説明することさえ
省いていくんだ・・・」
Cさん「いわゆるガードキャンセル技ってやつよ。」
Aさん「カトリーヌさん格ゲーにも明るいんですか底知れないですね。」
Bさん「ともかく1863年です。文久3年に当たるよ。
この年最も大きな出来事と言えばやっぱり
八月十八日の政変じゃないかと思う。」
Aさん「あぁ、その年か。」
Bさん「会津藩・薩摩藩ら公武合体派が
当時京を我が物顔で悠然と闊歩していた長州ら尊攘派を
京から追放したクーデター事件ですね。」
Cさん「この時には薩摩と長州は敵対関係だったのに数年後には手を結ぶわけだからね。
歴史のダイナミズムここに極まれりよね。」
Aさん「まあ・・・そう言う見方もあるでしょう。」
Bさん「そしてこの八月十八日の政変以外にも、この年には大変な出来事が起こっています。」
Aさん「大変な。」
Bさん「ズバリ、新選組筆頭局長芹沢鴨の暗殺。」
Aさん「あぁ・・・あれってこのタイミングだった?
もう少し手前だと思ってたけど・・・」
Cさん「と言うよりは意外と八月十八日の政変が手前だってことだと思うわ。
実際この政変のときはまだ『壬生浪士組』だったんだから。」
Bさん「芹沢さんの粛正は八月十八日の政変の1カ月後だよ。」
Aさん「おぉ・・・! それは本当に激動だね・・・!」
Bさん「芹沢さんと言えばもう洛中に名を轟かせる乱暴者だったわけでね。
政変で勝ち組に入って、これから京を舞台にのし上がろうと志す会津藩としても
あんなチンピラみたいなやつが筆頭局長を務める組織を抱えていて
いろいろ大丈夫なのかって危惧する声もあったようだし。」
Aさん「それはだいぶ歪んだ見方な気もするけど・・・?」
Cさん「でも芹沢さんが浪士組で着々と主流の座を確保しつつあった近藤一派にとって
目の上のたんこぶであったことは間違いなかったわ。
新選組と言う組織のために、近藤土方体制を盤石のものとするために、
芹沢さんはどうしても邪魔だったわけ。」
Aさん「うーむ・・・。」
Bさん「そんなわけで芹沢さんの寝込みを襲う計画が発動された。」
Aさん「うん。」
Bさん「ときに、芹沢さんには愛妾がいましたね。」
Aさん「ああ、うん、お梅さん。」
Bさん「そうそう。
実に妖艶な美しい女性だったと言うね。
モノの話によればあの沖田さんもまた彼女の魅力に取り憑かれた1人だったとか。」
Aさん「うんそれは大河ドラマ上の演出じゃないかな?」
Bさん「ともかく、芹沢さん暗殺計画。
芹沢さんは酒に酔って深く寝入っていたと言うよ。
そして芹沢さんと同衾していたお梅さんもまた惨殺されます。」
Aさん「うーん・・・。」
Bさん「芹沢さんだけに
お梅さんと
ちんちんかもかもってね。」
Aさん「はしたないこと言うんじゃないよ。」
別にはしたない言葉ではない。
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