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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年1月
6/365

【揺花草子。】<その1806:リセットごはん。>

 【揺花草子。】<その1806:リセットごはん。>


 Bさん「今日は阿部さんに指令を出すよ。」

 Aさん「えっ・・・指令? なにそれ?」

 Cさん「しれぇ勢よ。」

 Aさん「それは雪風とか時津風とかでしょ。

     絶対関係ないやつでしょ。」

 Bさん「あのね、今日は何日?」

 Aさん「え、1月6日だよね?」

 Bさん「なんの日?」

 Aさん「えぇー・・・。」

 Cさん「七草イブよ。」

 Aさん「そんな言い方あるんです!?」

 Bさん「まあそう言う言い方はないにしても、

     古式の伝統に則れば、今日1月6日に七草の食材を用意して下ごしらえをして、

     明日つまり7日の朝におかゆを炊いて塩と七草を入れた七草がゆを食べる、

     と言うのがしきたりなわけです。」

 Aさん「あぁー・・・そう言えば去年もそんな話したっけね?

     7日の晩ごはんに食べるんじゃないんですよ的な・・・」

 Bさん「そうなの。

     繰り返すけど、6日のうちに仕込んで、7日の朝に食べる。

     これが七草がゆのルール。」

 Aさん「ルールとは随分厳しいね。

     で、それとぼくに対する指令がどう関わってくるわけ?」

 Bさん「あのね、七草を集めて来て欲しい。」

 Aさん「集めて来る?」

 Cさん「期限は夕刻よ。夜に仕込まなきゃいけないからね。」

 Aさん「えっ・・・そんなの、スーパーとかで七草セットとか

     売ってるじゃないですか・・・?

     帰りにそれ買って帰れば良いだけじゃ?」

 Bさん「阿部さんは2017年も相変わらず浅はかで薄いね。

     もうライスペーパー並みの薄さだね。」

 Aさん「ベトナムの美味しい薄皮で人を罵倒するやり方!!」

 Bさん「セットで売っているやつは確かに手軽だけれども、

     あれ1パックで¥400くらいするんだよ。

     足下見られてる感バッシバシでちょっと腹立たしいの。」

 Aさん「いや・・・そんなこと言われても・・・。」

 Cさん「なのでバラバラに集めて来て欲しいわけよ。」

 Aさん「そっちの方が手間じゃないですかね・・・。」

 Cさん「なに言ってるの。

     阿部さんがそうやって集めて来てくれれば、

     明日のお昼のお弁当にブリジットのお手製七草がゆが食べられるわよ。」

 Aさん「えっ。」

 Bさん「ちょっ!! なにその唐突なオプション!? 聞いてないんだけど!?

     だいたいお弁当におかゆって厳しくない!?」

 Cさん「そこらへん上手くやっちゃうのがうちの良く出来た娘のすごいところよ。

     さっ分かったら阿部さん行って来て早く。」

 Aさん「いやっ・・・はぁ・・・。まあ、じゃあ行きますけど・・・

     でもあんまりバラで売られてるイメージないんですけど?

     すずな(カブ)とかすずしろ(大根)とかは簡単でしょうけど・・・」

 Bさん「大丈夫、なずなとかホトケノザとかは田舎の草っ原とかあぜ道とかで

     簡単に見つかるよ。」

 Aさん「マジでか野草採集しなきゃいけないのか!!

     難易度高くない!?」

 Bさん「そんな阿部さんのためにステキアイテムを与えよう。」

 Aさん「えっ・・・なに?」


 Bさん「この世界のどこかにあると言う七つの草を探すための

     七草レーダーと言うアイテムが・・・」

 Aさん「それは7つ集めたらでかい龍が

     どんな願いも叶えてくれるやつだろ。」


 『七草をセットで下さい』とお願いすればいい。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/01/06.html


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