【揺花草子。】<その2112:売り方の話。>
【揺花草子。】<その2112:売り方の話。>
Bさん「今日は通算2112回目なので、ドラえもんの話でもしようかな。」
Aさん「2112回目なのでドラえもんと言う若干説明を要しそうな繋がりね。」
Cさん「うーん、そうかしら。
割と一般常識じゃないかしら。
コーラを飲んだらゲップが出るぐらいじゃないかしら。」
Aさん「なんでそんなジョセフみたいなこと言い出してるんですか。
そこまで常識的な知識じゃないでしょ。」
Bさん「そう言うならこの繋がりを解説してよ。」
Aさん「えっ・・・だからアレでしょ、ドラえもんの誕生日が
2112年の9月3日だからって言う・・・」
Bさん「ふふん、やればできるじゃない。」
Aさん「なにそれ腹立つ!!!」
Bさん「ドラえもんのリリースまで100年を切っているわけだけれども、
基礎研究になり得そうなものは少しずつ成果が出て来ているね。」
Aさん「うーんと・・・それは人工知能とかのことを言っているのかな?」
Cさん「現代の科学で実用化されつつある人工知能は、
いわゆるディープラーニング的な技術が下敷きになっているわよね。」
Aさん「ええ、そうですね。」
Bさん「その分野は今まさに技術者界隈では IoT と並んで
ある意味最もホットな研究領域と言う感じがするね。」
Aさん「確かに。IoT はかなり実用的な技術になって来たけど
人工知能はまだまだ深淵の入り口と言う感じがするね。」
Bさん「でさ、実際のところ今の人工知能は特定分野においては
既に人間の思考を超越する能力を獲得しているわけだけれども・・・」
Cさん「知能とか能力とか根本的な定義や解釈はこの際度外視でね。」
Aさん「まあ、そうですね。」
Bさん「でもこう言うものが実現したのも、バックグラウンドとしては
グリッドコンピューティングとかクラスタリングとかの技術が
成熟して来たからだと思うの。」
Aさん「あぁ・・・うん、そうだね。
1台のコンピュータでは無理な計算量も
多数のコンピュータを並列で繋げて数を恃みにすれば
計算能力を飛躍的に増大させられるって言う考え方だね。」
Cさん「こういう技術を実現するには当然ながら適切なネットワーク構成が必要よね。
ものすごく身近な例を挙げれば Siri さんなんかも人工知能の一部だけれども、
Siri さんは入力のためのいわばゲートウェイで、実際のロジックは
通信先の巨大なネットワーク内のサーバで実行されているわけよね。」
Aさん「そうなりますね。」
Bさん「で、冒頭のドラえもんですよ。」
Aさん「おっ・・・戻って来た。」
Bさん「ドラえもんには物事を適切に判断する高い認知能力と
状況に応じて発揮される幅広い感情表現が実装されている。」
Aさん「そう・・・だね・・・。」
Bさん「今の我々の常識から言えば、これはドラえもんの中に
それらすべてのプログラムが備わっているわけではなく、
ドラえもんはあくまで『端末』であり、
声掛けやしぐさなどの『入力値』に対しての実際の処理は
ネットワークを介した先の中央サーバで行われていて、
その返却データを以てドラえもんが相応のふるまい(ビヘイビア)を
行っていると考えるのが自然ですね。」
Aさん「確かに・・・そうだね。
我々のシナリオで言えばそれが適切かも。」
Bさん「これをぼくは仮に『Doraemon as a Service』、
略して『DaaS』と名付けたいと思うけど。」
Aさん「急にサービス化した!!!」
Cさん「けど、ドラえもんは22世紀から現代の時代に移動して来てもなお、
人工知能的なものはフルスペックで能力を発揮できているように見受けられるわ。
当然時代を超えているわけだから、中央サーバとの通信ができるはずもない。
それでもなお知覚能力としての性能に低下がないのだとすれば、
つまり我々が仮定した『ドラえもん=サービスのフロントエンド端末』説は
かなり怪しいと言わざるを得ない。」
Aさん「うーん・・・そう言う帰結になりますか・・・。」
Bさん「そうなるとやっぱり、まあ分かりやすく言えば、
ドラえもんそのものに固有の人工知能が搭載されていて
スタンドアロンで稼働していると言えそうだね。」
Aさん「うーん。まあそうなるか・・・。」
Bさん「つまり
『オンプレ型ドラえもん』
ってわけだ。」
Aさん「そんなバリエーションがあるの!!???」
DaaS 型がおススメです。
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