【揺花草子。】<その2087:おもいっきりおもいっきり。>
【揺花草子。】<その2087:おもいっきりおもいっきり。>
Bさん「今日は土曜日だしファミコンの話をしようかな。」
Aさん「土曜日だしファミコンって言う繋がりが良く分からないんだけど・・・。」
Bさん「そう? バーキン家では土曜は朝も夕方もファミコンだよ。」
Aさん「今なお!!? それは逆にすごくない!!?
あっ・・・もしかしてあれ? 去年発売されたファミコンミニとか?」
Cさん「阿部さんはなんの話をしているの?
全く噛み合ってないんだけれども。」
Aさん「なんのって・・・ファミコンでしょ?
任天堂ファミリーコンピューター。」
Bさん「誰もファミコンの話なんてしてないよ!」
Aさん「ええっ!!? 冒頭でファミコンの話をするって言っただろ!!?」
Bさん「ぼくらが話してるのは
『おかあさんといっしょ ファミリーコンサート』の話だよ!!」
Aさん「そっちのファミコン!!???」
Cさん「俗に言う『おかいつファミコン』よ。」
Aさん「いや・・・俗に言うんですかそれ・・・。」
Bさん「ママさんたちの間では通じるらしい。」
Aさん「そ・そうなんだ・・・。深遠な世界だな・・・。」
Bさん「とにかくおかいつファミコンですよ。
全国各地で開催されてるコンサートの模様が土曜の朝と夕方に OA されてます。
ぼくら的には大変観やすい時間帯だよ。」
Aさん「バーキン家のEテレに対する信頼感は揺るぎないねえ。」
Bさん「でね、出演陣は歌のお兄さんお姉さんとか
体操のお兄さんとかダンスのお姉さんとか、
あとは謎の着ぐるみ共なわけだけれども。」
Aさん「謎の着ぐるみ共って言い方をするんじゃないよ。
子供たちの夢はいったん守って行く方向で行こうよ。」
Cさん「さすが阿部さん幼女に優しい。」
Aさん「そう言う言い方しないで下さい!!!」
Bさん「で、出演陣はそんな感じだけど、
一方のお客さんは小さなちびっ子を含めた家族連れなわけじゃない。」
Aさん「まあ、そうだねえ。」
Cさん「阿部さんにはぜひソロで吶喊決め込んで欲しいわ。」
Aさん「絶対イヤです!!!!! そんな蛮勇は持ち合わせていません!!!!!」
Bさん「でさ、歌の途中で、会場の子供たちに意見を尋ねたりする場面があるじゃない。
具体的に言っちゃうと『おおきなくちあけて』って歌でさ、
会場の子供たちにどんな食べ物が好き?って訊いて、
その答えを歌詞に組み込むって言う。」
Aさん「ああ・・・うん、あるかも。」
Cさん「最初はお兄さんお姉さんがその土地の名産品を歌ったりするわよね。
そしていよいよ子供たちの番。
無作為に選んだ子供のところにお姉さんが寄っていって、
『○○ちゃんの好きな食べ物はなにかな? 大きな声で教えてくれる?』
みたいな。」
Aさん「はぁ。」
Bさん「で、子供たちは『いちごー!』とか『みかんー!』とか『ケーキー!』とか
答えるわけだよね。
そしてそれをお兄さんお姉さんが歌詞に織り込んで歌うわけだ。」
Aさん「うんうん。」
Bさん「でもさ、子供と言うのは無邪気なものですよ。
ぼくあのシーンを観るたびにちょっと胃の縮む思いを感じるんだよね。」
Aさん「えっ・・・なんで?」
Bさん「『好きな食べ物はなにかな?』って訊かれて、
『じゃがりこー!』とか答えちゃったら
一体どうするんだろうとかさ。」
Aさん「そう言うのは OA に乗らないだけだと思うよ・・・。」
ただ会場の空気は相応にざわつく。
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