【揺花草子。】<その1826:屈託を抱える。>
【揺花草子。】<その1826:屈託を抱える。>
Bさん「『あまいこつぶみかん』ね。」
Aさん「バリッと商品名ですね・・・。」
Cさん「阿部さんはおミカン様にはご執心かしら?」
Aさん「ご執心ってほどではないですけどね・・・。
まあほどよく食べますよ。」
Bさん「やっぱり甘い方がいい?」
Aさん「まあそりゃ、そうだろうねぇ。」
Bさん「マジパンぐらい?」
Aさん「なんでよりによってマジパン!!?
甘さのベクトル違うじゃん!?」
Bさん「かく言うぼくは、実はおミカン様はそれほど甘くなくて良い派です。」
Aさん「あぁ、そうなの?」
Cさん「阿部さんみたいに甘くはないからね。」
Aさん「なんですかそれ意味が良く解りません。」
Bさん「でもね、甘さを売りにするミカンはあっても、
甘くなさを売りにするミカンってのはなかなかないじゃないですか。」
Aさん「うーん・・・。
まあそれだけニーズがないと言うことだろうな・・・。」
Bさん「誰がニッチ層受けだ!!」
Aさん「そんなこと言ってない!! どこに反応してんの!!?」
Bさん「まあともかく甘くないミカンも自信を持って売りに出して欲しいと言うことなんです。」
Aさん「はぁ・・・。」
Bさん「商品名は
『初恋のようにあまずっぱく
しかしどこかしらほろ苦いこつぶみかん』
とかでどうだろう。」
Aさん「さすがに苦いのはダメだろ。」
もうレモンでもかじっとけ。
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