表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年9月
252/365

【揺花草子。】<その2052:海賊王に。>

 【揺花草子。】<その2052:海賊王に。>


 Bさん「今日は9月9日なのでクック船長の話でもしようかな。」

 Aさん「しようかなって。

     思いつきで言ってるみたいな感じだけどちゃんと仕込んで来てるんだろ?」

 Cさん「あら、解ってるじゃない。」

 Aさん「そりゃもうね・・・。」

 Bさん「あのね、クック船長と言えばあのキャプテンハットに海賊ヒゲ、

     そしてフック型の義手で有名ですが。」

 Aさん「いやそれフック船長だろ。

     ピーターの人だろ。」

 Cさん「やるわね阿部さん。良く気付いたわね。」

 Aさん「いやさすがにそんぐらいの知識はありますよ・・・。」

 Bさん「改めて、クック船長、正確にはジェームズ・クックと言う名前だけど、

     一般的には海洋探検家と言う印象だけれども、

     実際のところは英国海軍の軍人さんなわけですよ。」

 Aさん「あぁー。そうなんだっけ。」

 Cさん「いつぐらいの時代の人か分かる?」

 Aさん「えーそうですね・・・少なくとも大航海時代よりは後ですよね。」

 Bさん「ぜんぜん後だね。18世紀後半に活躍した人です。」

 Aさん「あ、そうなの? 思ったより最近なんだね。」

 Cさん「そうなの。もう昨日みたいなものよね。」

 Aさん「昨日ではないでしょ。250年くらい前でしょ。」

 Bさん「生涯で3回の世界航海に挑んだ彼ですが、

     史上初めて壊血病による死者を出さずに世界一周を達成したと言う

     偉業も成し遂げてるよ。」

 Aさん「へえ・・・それはすごい。

     大航海時代以来250年掛かってようやく人類は

     壊血病を乗り越えたと言うことになるんだね。」

 Cさん「ライムジュース様々ね。」

 Aさん「それは大航海時代の話ですよね。しかもゲームの方のね。」

 Bさん「でね、このクック船長の計3回の航海。

     最後となる3回目の航海は、いわゆる北西航路の発見が主目的だったと言うよ。」

 Aさん「北西航路・・・。」

 Cさん「北アメリカ大陸東岸から大陸北方の北極海を通って

     アラスカ西のベーリング海峡を抜けて太平洋へ至るルートね。

     実際には現代でも氷に閉ざされて通れるのは

     気温の高い夏に限られるらしいけれどもね。」

 Aさん「うーむ。」

 Bさん「で、クック船長は喜望峰を抜けてオーストラリア南岸を通過し、

     ニュージーランドを経由してヨーロッパ人として初めてハワイ諸島に到達した。

     その後北に針路をとり、アラスカ半島、ベーリング海の存在を確かめた。

     しかしこの時は海峡を抜けることが出来ず、そのままハワイに帰投したの。」

 Aさん「なるほど。」

 Cさん「そしてその後改めて挑戦を試みて出航するクック。

     けれども1カ月も経たないうちに船が故障して再度帰投を余儀なくされる。

     この時の現地の人々とのいざこざでクック船長は戦死してしまうのよ。」

 Aさん「あらららら・・・。道半ばにして・・・。」

 Bさん「でも残った部下たちはちゃんと優秀でね。

     船長を失ってもなおその遺志を継ぎカムチャツカ半島を中継しつつ

     再びベーリング海峡へ挑む。

     しかし結局この時も北極海に出ることは叶わず、

     敢えなく東アジア経由で本国イギリスへの帰還の針路をとることになるわけ。」

 Aさん「あぁ・・・。」

 Cさん「この時、日本近海をニアミスしたらしいけれども、

     日本の港には寄港しなかった模様よ。」

 Aさん「ま、そうですよね。

     鎖国まっただ中の日本にそんな船が入港してたら

     もっとえらい騒ぎになってたでしょうしね。」

 Bさん「そうそう。ほんとそう思う。

     だってもし日本に寄り道してたらさ。」

 Aさん「ん?」


 Bさん「江戸中期に

     左手フックが大流行するところだったよね。」

 Aさん「だからクック船長別にフックじゃないから。」


 イメージ先行。


----------

「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/09/09.html


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ