【揺花草子。】<その2018:収斂。>
【揺花草子。】<その2018:収斂。>
Bさん「われわれ人間は12と言う数字に何かと支配されていますね。」
Aさん「えっ・・・ん、なにが?」
Cさん「1年は12か月だし、時計は一般に12時間で1周するわよね。」
Bさん「黄道に鎮座する星座も十二宮だし、歳を巡る動物たちも十二支だ。
ものを12個集めると1ダースって言うし、
イギリスでは50年ぐらい前までは12ペンスで1シリングだったよ。」
Aさん「へぇ・・・シリングの話は良く知らなかったなぁ。」
Bさん「そりゃぼくもさっき調べたもの。」
Aさん「そのさっき仕入れた知識をさも当然のようにひけらかす態度ね。」
Cさん「他にオリンポスの十二神とか、
音楽における平均律は1オクターブを12分割したりとかもあるわね。」
Aさん「はぁ・・・。」
Cさん「それに青森には十二湖と言う湖沼群があるわ。」
Aさん「それは人間関係ないですよね? 自然の営みですよね?」
Bさん「ま、とにかく、われわれ人間と何かと縁が深い12と言う数字。」
Aさん「うん。」
Bさん「でもこれは、どう考えてもちょっと不整合じゃない?」
Aさん「不整合・・・ですかね?」
Bさん「だってわれわれ人間は数字は基本10上がりで数えるじゃない。」
Cさん「いわゆる十進法ね。」
Aさん「まぁ・・・それは。」
Bさん「そしてこれは人間の指の数が両手合わせて10本であるからと言うのが
非常に大きな理由になっていると思われる。」
Aさん「それは、確かに。妥当性のある推論だと思う。」
Bさん「だと言うのに、古来人間は、12をひとまとめに扱うことも多くして来ているわけだ。
これは、どう言う事だろうね?」
Aさん「いや・・・どう言う事って言われても・・・。」
Bさん「昔の人は両手合わせて指が12本だったんじゃないかな?」
Aさん「だとしたら人類の進化急すぎだろ。」
たまにそう言う作画ミスがありますよね。
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