【揺花草子。】＜その2003：冤罪。＞
【揺花草子。】＜その2003：冤罪。＞
Ｂさん「阿部さんが街で貧乳女性を見かけたとします。」
Ａさん「えっ・・・お・おぉ・・・。」
Ｃさん「なにその『貧乳なら毎日ここで見てるけど』みたいな顔。」
Ａさん「そんな顔してませんけど！！？？？」
Ｂさん「とにかく、阿部さんは街行く貧乳女性を発見した。」
Ａさん「はぁ。」
Ｃさん「当然ついて行くわよね？」
Ａさん「ついて行きませんけど！！？？？ なんてこと言ってくれてるんです！！？？？」
Ｂさん「ついて行かないにしても、ガン見じゃないですか。
例えば地下鉄とかバスの中で
阿部さんが座ってる席のすぐ近くに貧乳女性が立ってたら
阿部さんもう嘗めるように見るでしょ。」
Ａさん「嘗めるようにとかやめてもらっていいですかね・・・。」
Ｃさん「そんなわけで早晩阿部さんは痴漢で逮捕の憂き目に遭うわけよ。」
Ａさん「なんですかその突然の悪夢的展開！！！」
Ｂさん「敢え無く御用となった阿部さんは警察屋さんに連れていかれ、
薄暗い取調室でカツ丼を食べさせられながら電気スタンドで照らされつつ
警察官からの厳しい尋問を受けるわけだ。」
Ａさん「すごいステレオタイプだね。」
Ｂさん「そんな取り調べの中で阿部さんは、
『貧乳が好きなもので、つい魔が差して・・・』なんて風に供述するわけだよね。」
Ａさん「うーん・・・まぁ、まかり間違ってホントにそう言うシチュエーションになったら、
確かにそういう言い方をするだろうねぇ。」
Ｂさん「で、いかにもな風貌のキモオタオッサンが痴漢で捕まったと言うニュースは
常に刺激と吊るし上げの材料を求め続ける一般大衆への格好のネタとなるわけだ。
当然地域ニュースでも取り上げられたりするわけですよ。」
Ａさん「うわぁ・・・。」
Ｃさん「でもニュースとかで貧乳なんて言う単語は使えないじゃない？」
Ａさん「まあ、確かに。ニュースでは良く良く聞かない言葉ですね。」
Ｂさん「そうなると、
『阿部容疑者は調べに対し
「胸の小さな女性が好きで劣情を抑えられなかった」
などと供述しており・・・』
なんて感じに報道されると予想される。」
Ａさん「あぁ・・・うん。ニュースっぽい言い回し。」
Ｂさん「ネットの一部の界隈がざわつきそうな表現だよね。」
Ａさん「解らんでもないけど！！！！！」
いつか新聞地域面にも載るかもね。
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