【揺花草子。】<その1991:慌てない慌てない。>
【揺花草子。】<その1991:慌てない慌てない。>
Bさん「『ポケットをたたくとビスケットがひとつ♪』ってあるじゃん。」
Aさん「あぁ、うん、そう言う歌があるねって話ね。」
Cさん「引用よ。」
Aさん「事前にビシッと線を引いてくる姿勢・・・。」
Bさん「あれはどう言う仕組みなのかな?」
Aさん「いや・・・仕組みって?」
Bさん「ポケットを叩くたびにビスケットが出現するメカニズムだよ。」
Aさん「えぇー・・・そう言うところ掘り下げるの・・・?」
Bさん「だって、無から有を生じせしめるのは自然の摂理に反するよ?
それを顕現する力の所以はぜひ知りたいよ。」
Aさん「いやー・・・そう言うことを言われてもなぁ・・・。」
Cさん「考え方としては、ポケットを叩くのがトリガーになって
その場でビスケットが生成されると言う仕組みが想定されるわね。
いわゆるオンザフライ式。」
Aさん「そう言うのをオンザフライ式って・・・いや言うでしょうけどすごい違和感ですね。」
Bさん「一般にビスケットを構成するのは小麦粉、砂糖、バター、
あとは種類によるけど牛乳とかショートニングとかベーキングパウダーです。
これを混ぜ合わせて捏ねて成型して加熱することでビスケットになるわけだ。」
Aさん「はぁ・・・。」
Cさん「今日帰ったらビスケット作ろうか?
明日持ってくるわね。」
Bさん「そそそそそう言う話はいいから////
と・とにかく、本来そんな風な材料と工程を経て完成するはずのビスケットが、
ポケットの中で瞬間的に行われると言うのは少し無理がある気がする。
それはちょっと超科学すぎるんじゃないかと。」
Aさん「はぁ・・・。」
Bさん「そこで、ぼくはこう仮説を立てるよ。
ポケットを叩くことをトリガーに、異次元に通じる門<ゲート>が開き、
そこからビスケットが呼び寄せられる。」
Aさん「いやそれはそれで超科学だろ!!」
Bさん「つまりポケットを叩くたびに
誰かのビスケットがひとつ減るんだよ。」
Aさん「悲しすぎる仕組み!!!!!」
まぁそう言うふしぎなポケットですからね。
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