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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年7月
187/365

【揺花草子。】<その1987:ちりつも。>

 【揺花草子。】<その1987:ちりつも。>


 Bさん「阿部さんと言えば『クズの中ではまあ上等な方』ぐらいのポジションと

     評価されているわけですけど。」

 Aさん「そんなポジショニング初めて聞いたんだけど!!?

     どこ界隈でそんな評価されているわけ!!?」

 Bさん「でもこうしてしょっちゅう顔をつきあわすぼくとしては、

     まあクズはクズでもギリギリ許容できるかなって言う感じかなと思う。」

 Aさん「なんかそれも随分と酷い評価だけどね・・・。」

 Cさん「サーバルちゃん並みの受け入れマインドを

     発揮しようと頑張ってるところだからね。」

 Aさん「あんな全方位受け入れマインドじゃないとぼくは受け入れられないんです!!?」

 Bさん「でもぶっちゃけクズの中でもほんとにちょっと引くわーって人も

     話を聞く限りはいるわけじゃないですか。」

 Aさん「うーん、例えば?」

 Bさん「例えばさ、やたらとお金に汚い人とかさ。」

 Aさん「あぁー・・・確かにちょっと引くかもね。」

 Cさん「『先週コーヒーおごってやったじゃんか〜』とか言って

     便宜を要求しようとする人とかほんと無理って感じよね。」

 Aさん「確かに・・・コーヒー1杯でどんだけ恩に着せるつもりだよって感じですね。

     コストが合わないよって言うね。」

 Cさん「コストとか言い出しちゃうあたりはさすが阿部さんクズの素質充分だわ。」

 Aさん「(っっっっっ。)」

 Bさん「でも正直、その辺ぼくは阿部さんてそうでもないなーって思ってる。」

 Aさん「そうでもない・・・とは?」

 Bさん「別にお金に汚いって印象がないってこと。恩着せがましいことも言わないしね。

     収録の合間とかにコンビニ行ったりするとさ、けっこう全然当たり前に

     ぼくらのぶんまでおやつとか飲み物とか買って来てくれたりするもんね。」

 Aさん「あぁ・・・いや、まぁ、それは、まぁ。

     (ちゃんとお礼も言ってくれるしね)」

 Cさん「コンビニのレジ前でもう必死でない袖振りまくってるんだものね。

     オタ芸か!ってぐらいに振りまくりだものね。」

 Aさん「違いますけど!!?」

 Cさん「そしてブースの向こうで中の人が

     『オレはそんなおごられたことないけど』みたいな顔で睨んでるわ。」

 Aさん「それは正直知ったことじゃないなぁ。」

 Bさん「とにかく、まぁそりゃたかだか数100円かも知れないけれども、

     そこら辺に阿部さんの気前の良さが滲んでるなぁと思うわけ。」

 Cさん「あるいは良いカッコしいのね。」

 Aさん「上げて落として来ますねぇ。」

 Bさん「その優しさに甘んじちゃってる部分もあるかなって思ってね。

     ぼくも実は多少は申し訳なくも思うこともあるわけですよ。」

 Aさん「えっ・・・それは、別にそんな風に思わないで欲しいんだけど・・・。」

 Bさん「だからさ、これからは少しその辺の方向性を変えて、

     『ぼくらにおやつとか飲み物を買って来てあげたつもり貯金』とか

     してみれば良いんじゃないかと思って。」

 Aさん「え、そうなの? いやー・・・うーん・・・。」


 Bさん「そうすればそう遠からずこのスタジオにも

     PS 4 Pro を設置できるかも知れないじゃない?」

 Aさん「そう言うのは経費で落としてくれよ!!!!!」


 導入する言い訳が立たない。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/07/06.html


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