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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年6月
177/365

【揺花草子。】<その1977:手垢。>

 【揺花草子。】<その1977:手垢。>


 Bさん「収録時点での話だけれども、ぼくらの街はいまだに梅雨入り宣言が出ていません。」

 Aさん「ああ、うん、そうだね。」

 Cさん「日によっては天気が悪い日もあるけれどもね。

     おおむねそう言う雨模様の日が何日か続かないと

     梅雨入り宣言は出ないと言う基準のようだから、

     今年みたいに1日雨が降っても次の日は晴れるみたいな流れだと

     宣言を出せないと言うことのようだわ。」

 Aさん「うーん。」

 Bさん「『今日こそ宣言出せると思ったのにまた明日晴れかよ!!』

     『生殺しかよ!!』

     みたいな当局の悲痛な叫びが聞こえて来そうだよね。」

 Aさん「いや全く聞こえて来そうにないです。

     別に生殺しとかじゃないだろ。」

 Bさん「でね、まあぼくらの住むところより南の方は既に梅雨入りしてて、

     長く薄暗く鬱屈とした日々を送っているわけだ。

     実にいい気味だね。」

 Aさん「いやぼくらだって遠からずそう言う目に遭うんだよ?

     だいたいきみそんな風に人の不幸を喜ぶタイプじゃないだろ。」

 Bさん「そっ////」

 Cさん「(あらあら)」

 Bさん「と・とにかく、まあ梅雨入りがあれば梅雨明けもあるわけで、

     早いところではもう間もなく梅雨明けするんじゃないかと目されている。

     今日の話数が公開される頃には既に明けているところもあるかもね。」

 Aさん「うん、まぁ。」

 Bさん「そして来たるべき夏ですよ。

     なんでも今年はスーパー猛暑になるって言う

     随分安っぽい煽り文句をそこかしこで聞くよ。」

 Aさん「安っぽいとか言うなよ。確かに安っぽいけど。」

 Bさん「でも何年か前もさ、今年はすごい猛暑になるぞーって言われてて、

     シーズン前にすごい勢いでエアコンとか冷房機器とかをプッシュしてたけど、

     いざ振り返ってみたら全然寒冷な夏だったみたいなこともあったじゃん。」

 Aさん「そりゃあ、まぁ。

     そこらへんはもうしょうがないって言うか・・・。」

 Bさん「え?」

 Aさん「え?」


 Bさん「『猛暑はもうしょうがない』ってこと?」

 Aさん「そんな使い古されたダジャレを

     ぼくが言ったみたいな空気出さないで!!!!!」


 思わぬところを拾われた。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/06/26.html


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