【揺花草子。】<その1816:愛を語ろう。>
【揺花草子。】<その1816:愛を語ろう。>
Bさん「早くも1年の 1/24 が過ぎた計算だよ。」
Aさん「いや・・・そうだけど、それを早くもって表現するのは
やや次期尚早な気がするなぁ。
まだ 23/24 残ってる計算だろ?
1日で言えばやっと午前1時になった時間帯だろ?」
Cさん「宇宙的スケールで言えば 23/24 なんてあっと言う間よ。」
Aさん「だからその何かにつけ宇宙的スケールを持ち出すのはいったい何なんです?
どんだけ宇宙好きなんですか。」
Bさん「えぇー宇宙とか星空とかにロマンを求めるのは
むしろ男の人のほうだと思うんだけど。
夜空を見上げてキメ顔で『月が綺麗ですね』とか臆面もなく言っちゃうのは
総じて夢見がちな男の人と相場が決まってるじゃん。」
Aさん「いやそう言う話じゃなくね・・・。
漱石先生が草葉の陰で泣いてるぞ・・・。」
Bさん「でもさ、そう言う『一見それと判り辛い愛情表現』ってなんか良いよね。
やってみたい。」
Aさん「やってみたいんだ? 例えば?」
Bさん「『歯並びが綺麗ですね。』とか。」
Aさん「それ愛情表現なの? ただ褒めてるだけじゃないの?」
Cさん「『その魅力的な唇になら奪われても良い』と言う意味よ。」
Aさん「それは歯並びとは違うのでは・・・。」
Bさん「『心が綺麗ですね。』とか。」
Aさん「それは完全にただの褒め言葉だろ。」
Cさん「『そんな綺麗なあなたの心を我欲と嫉妬にまみれた私の手で汚してあげる』と言う
倒錯した愛情表現よ。」
Aさん「どこのヤンデレ!!?」
Bさん「『字が綺麗ですね。』とか。」
Aさん「それがどう愛情表現に繋がるの・・・?」
Cさん「『そんなあなたが一生懸命書いたラブレターが欲しいの』と言う
女子からのメッセージじゃない。
決まってるでしょ。」
Aさん「決まってるんですか?
字が綺麗って褒められたらそう言う含意があると解釈して良いんですか?」
Bさん「でも別に阿部さんは字が綺麗じゃないよね。」
Aさん「うるさいなあ。いつもは走り書きしてるから汚いだけだよ。」
Cさん「『俺はやればできるんだ』スタイルね。
『やればできるのにやらない』は『できない』と概ねイコールよ。」
Aさん「辛辣な意見来た!!」
Cさん「今のは阿部さんの奮起を期待する愛情の裏返しだから。」
Aさん「裏を返してもあまり愛が見つからないんですけどそれは・・・。」
Bさん「あとは『部屋が綺麗ですね。』とかね。」
Aさん「いやそれはただマメなだけでは・・・?
でも男性の部屋の状況に女性が興味を持つってことは
ある意味では相応の親愛を抱いてくれていると言うことか・・・?」
Bさん「『預金通常に印字が少なくて綺麗ですね。』とか。」
Aさん「それは絶対褒めてないし愛もないよね!?
痛烈な批判ないしは皮肉ですよね!!?」
驚きの白さ。
----------
「Meister's Brief」から自動転送
http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/01/16.html




