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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年5月
134/365

【揺花草子。】<その1934:想いはある。>

 【揺花草子。】<その1934:想いはある。>


 Bさん「最近は昼間には汗ばむような陽気になる日もあるよね。」

 Aさん「あぁ、うん、そうだね。」

 Cさん「昼は寝床でグーグーグーな阿部さんが知ったかぶってるわ。」

 Aさん「なに言ってくれてるんです! 昼間はここに収録に来てるでしょ!!」

 Bさん「まあ以前も何度となく言って来たけど、

     この街では梅雨になるとまた急に寒くなるから

     束の間の春を謳歌するって感じになるけどね。」

 Aさん「いや・・・そう言われるとなんかすごい切ないな・・・。」

 Bさん「でも、ぼくらの街よりももっと北、例えば北海道なんてのは

     ようやく春がやって来たみたいな風情だと思うんだよね。」

 Aさん「ああ、うん。桜も5月に入ってからだしね。」

 Bさん「そんな北海道の春を歌った曲として、『襟裳岬』と言う有名な歌がありますね。」

 Aさん「ああ、うん。あるね。」

 Bさん「『襟裳の春は何もない春です』と歌われています。」

 Aさん「うんうん。」

 Cさん「阿部さんの預金通帳は何もない預金通帳よね。」

 Aさん「ありますけど!!? いくばくかのお金が入ってますけど!!?」

 Bさん「とにかく、『何もない春』と歌われる襟裳岬。

     この歌詞にカチーン来た地元住民の方が

     制作サイドや放送局にクレームを入れたみたいな事案もあったと聞くよ。」

 Aさん「まぁ・・・確かに『何もない』とか言われて良い気がしないのは分かるけどね。」

 Bさん「そこでぼくは考えたよ。」

 Aさん「考えた。」


 Bさん「『襟裳の春は何もない春です(※個人の感想です)』

     ってすればいいんじゃないかな?」

 Aさん「個人の感想!!!!!」


 そんな免罪符的効果を期待されても。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/05/14.html


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