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【揺花草子。】(日刊版:2017年)  作者: 篠木雪平
2017年4月
106/365

【揺花草子。】<その1906:ハートが舞う。>

 【揺花草子。】<その1906:ハートが舞う。>


 Bさん「阿部さんっ!」

 Aさん「えっ!? な・なに?」

 Bさん「阿部さん阿部さん!」

 Aさん「えっ・・・だ・だからなにさ? どうしたの?」

 Bさん「阿部さん・・・阿部さん! 阿部さん阿部さん阿部さん!!」

 Aさん「ちょっ・・・えぇー・・・?」

 Bさん「(む〜〜〜〜〜・・・)」

 Aさん「あ・アレ? どうしたの急にふくれっ面で・・・」

 Cさん「阿部さんは本当にしょうがないわね。」

 Aさん「えっ!? なにがですか!?」

 Bさん「あのね、物語の類型のひとつに『群像劇』と言うものがあるじゃん?」

 Aさん「え、あぁ、うん。

     多数のキャラクターが登場する中で、誰が主人公と言うわけでもなく、

     各々の物語を展開していくみたいなやつだよね?」

 Cさん「それぞれの物語が良い感じに絡んでくるものもあれば

     本当に並行的に動くものもあるわね。」

 Aさん「えぇ。」

 Bさん「それと、最近はさ、物語の主人公はきちんと定められているけれども、

     サブキャラ級の登場人物がすごくたくさんいるって感じの作品も見られます。

     我々界隈で馴染み深いもので言えば『ガルパン』とか『はいふり』が相当するね。」

 Aさん「あぁ、うん。確かに。」

 Cさん「ところで阿部さん、みほちゃんが所属する大洗女子学園の面々や

     岬艦長が乗船する航洋艦『はれかぜ』乗員の面々、

     全員名前挙げられるかしら?」

 Aさん「えっ・・・いや・・・さすがに全員は・・・。」

 Bさん「だよね。いいとこあんこうチームとかブリッジのメンバーだけだったりするよね。」

 Aさん「うーん・・・もう少し広いけども、まあいいとこそれぞれ

     10人かそこらじゃないかな・・・。」

 Cさん「キャラクターが多ければ多いだけ、

     それぞれのキャラクターに割ける尺は当然に少なくなる。

     よっぽど視聴者に印象深い存在感を発揮しない限りは、

     『あぁこの子えっと・・・名前なんだっけ・・・』ってなりがちよね。」

 Aさん「うーん、確かに。」

 Bさん「春クールも始まってたくさんの作品がOA開始したけれども、

     その多数の作品の主なキャラクターたちを覚えていくのも大変だよね。

     群像劇に限らず。」

 Aさん「まぁ。」

 Bさん「だから、物語では、少し過剰だと思えるぐらい、

     名前を呼んでやる必要があると思うのね。

     そうしないと視聴者の印象に残り辛いよ。」

 Aさん「うーん、なるほど。確かにそれは分かる気がする。

     ・・・あぁ、だから冒頭で何度もぼくの名前を呼んだんだね?」

 Cさん「そうよー?

     なのに阿部さんはちっともブリジットの名前を呼んであげないんだもの。

     これは阿部さんあとで反省会ね。」

 Aさん「いやっ・・・まぁ、はい、すみません・・・。」

 Bさん「だからこれからは、もう言い過ぎだって言うぐらい

     毎回阿部さんのことを呼んでいきたいと思うから、

     阿部さんもぼくが1回阿部さんって言ったら5回ぐらい呼び返すぐらいの

     テンションでついて来て欲しい。」

 Aさん「いやそれはちょっとホントに過剰だろ・・・。」


 Bさん「最終的にはちば拓先生の

     『キックオフ』ぐらい

     名前を呼び合うのが目標だよ。」

 Aさん「クッソ古い話出して来たな!!!!!」


 80年代前半だったそうです。


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「Meister's Brief」から自動転送

http://www.studiohs.com/28if/brief/2017/04/16.html


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