後日談
半年後、とある神社。
すっかりリバウンドして、元のデブに戻ったしまった正と、恵美の結婚式が執り行われていた。
カチカチに固まった表情の正と、幸せ一杯の表情の恵美が三々九度の杯を交わすと、周囲からボソボソとやっかみの声が聞こえてくる。
「ちくしょう! なんであんなデブが細木さんと……」
そんな事を言ってる男に、三島は囁く。
「逆ですよ。デブだから細木さんのハートを射止められたのです」
「なに?」
「頭山さんも、一度はあなたと同じ方法で痩せたのですよ」
その男の頭の上では、桜の木が花を咲かせていた。
その男だけではない。
会場内にいる人達の中に、頭に桜の木を生やしている者が何人もいた。
新郎新婦の親戚たちは、季節外れの桜吹雪に戸惑いを覚えてながらも宴を楽しんでいた。
作者が現在連載中の作品です。
「モニターに応募したら、系外惑星にきてしまった。」
https://ncode.syosetu.com/n2688du/
近未来、物体の原子レベルまでの三次元構造を読みとるスキャナーが開発された。
とある企業で、そのスキャナーを使って人間の三次元データを集めるプロジェクトがスタートする。
主人公、北村海斗は、高額の報酬につられてデータを取るモニターに応募した。
スキャナーの中に入れられた海斗は、いつの間にか眠ってしまう。
そして、目が覚めた時、彼は見知らぬ世界にいたのだ。
いったい、寝ている間に何が起きたのか?
彼の前に現れたメイド姿のアンドロイドから、驚愕の事実を聞かされる。
ここは、二百年後の太陽系外の地球類似惑星。
そして、海斗は海斗であって海斗ではない。
二百年前にスキャナーで読み取られたデータを元に、三次元プリンターで作られたコピー人間だったのだ。
この惑星で生きていかざるを得なくなった海斗は、次第にこの惑星での争いに巻き込まれていく。




