なんか話が滅茶苦茶変わってる乙ゲーの世界にきたようです。
説明多い
誤字脱字、変な表現等あったら教えてくれると助かります。
小説やゲーム、漫画では展開が決まっていたり結末は作者で決まる。
けど、現実はどうなるかわかったもんじゃない。
そう実感した15歳の誕生日だった。
産まれは普通の家庭とは言いづらかったというか全然違う。
気づいたときには親の代から狂っていっていたと言っても過言ではない。私の親はSS級冒険者。
私の家は天空の島“グラディオン”。
そんな“設定”はなかった。
こんなチートなんてもんじゃない遺伝子が私の中にあり、明らかに異常と言える環境だったと気づいたときにはもう15歳の誕生日を向かえる寸前。笑える。
親とパーティー組んで竜を撃破して15歳からは一人で行けと言われてきた。
過信することなく自分の力量を見極める力をつけ冒険者としてはまだまだ経験が足りないことに歯がゆく思いながら15歳の4日前を向かえるまでもうすぐ15だ!という期待を胸にしてきた。
しかし私は気づいたのだ。
あれ、ここ乙ゲーじゃね?
なんでそう思ったのかきっかけはない。
突然ピンときたとしか言い表せない。
そのピンときたものに従い調べ始めると一致していた。
世界の名前。
古い言い伝え。
ある大国の名前。
そこの国の人々。
でも特に驚いたのは私だ。
サポートキャラ《フレミア・キャッパローネ》
ヒロインの幼馴染みでなぜか情報を物凄く持っていた。
聞けばなんでも教えてくれる。
見た目も小さくて可愛かったしヒロインの美人系とまた違う美少女っぷりが最高だった。
どちらかというと私はヒロインよりフレミアの方が好きだった。
しかし今の私程スペックは高くなかったと言える。
普通のお嬢様が竜を撃破なんてするはずない。
私の今の名前はフレミア・クロフォード
キャッパローネは母方の姓だ。
しかしその母はなぜか今の父と大恋愛からの逃走を謀り冒険者として名を馳せ今に至る。
母には妹がいたのでその妹が婿養子をとることになったらしいが時々家に帰り仲良くやっているそうだ。
SS級冒険者の母を捕まえれる者はこの世界ではほとんどいない。
だから余裕ぶっこいて今はもう隠居した親には内緒で母は家に戻り妹とお茶をして帰ってくる。
ちなみにお土産はいつも可愛い服だった。
母の妹が作ってくれるそうだ。
母は持っていて損はないと言ってクローゼットに収まっている。
え?そういえば容姿はどうなったかって?
確かに父がゲームの設定では変わっているはずだ。
今の父親ではないゲームの父親が影響して見た目は違ったのだろう。
変わらないのは身長設定だけと言える。
思えば前世でも女は父親に似ると言われているのだ。
変わるはずだ。
ゲームでは金髪だった髪はミルクチョコレート(母曰く)に変わり目の色も碧眼だったのに今じゃ緑。前の設定での色合いは派手すぎて困るけど今の色合いは最高だ。顔立ちも知的活発かわいい系がのんびりほわほわかわいい系へと変わり冒険者には見えない。それもあって顔とかすべて隠して活動中。なめられたらあかんぜよ。ちなみに父ものんびりほわほわかわいい系だ。
しかし今の容姿も気に入ってるけどね。
変わらないのは身長だけ。小さいままだ。
母と父は大きいのにどこの遺伝子持ってきた。
ところで私は例え乙ゲーだった事実を知っても別に支障はなかった。
なぜならもう関係ないからだ。いや、正確にいうと関係ないと思っていたから。
はい、過去形です。
今私は何処にいるでしょーか?
3.2.1
こっこで~す!こっここっこ~!!
今私はセゾン国はフォントマ学院の寮におりまーす。
ちなみに15歳の次の日に送り込まれたよー。
誕生日祝ってくれた両親が突然爆弾落としてきて次の日に寮にいるんだよー。
現実逃避したいよー。
何があったかというと。
私は誕生日の次の日から竜を撃破してくる気満々だった。
例え乙ゲーだろうが音ゲーだろうがギャルゲーだろうが関係ない。
とにかく竜を撃破するのだと再び燃えていた。
が、
「フレミア。明日からフォントマ学院に通いなさい」
「………は?」
30秒たっぷり沈黙し出てきた言葉は一文字。
何をいうかお母様。
とち狂ったか。
「そうそう。フォントマ学院で楽しく青春してきなさい。彼氏は許さないけどな」
父はのほほんと最初は言っていたが最後のフレーズは声が低くなっている。コワイヨオトウサマ
「なに。三年通うだけだしな」
「三年も?!長い!!」
さすがに三年は長いよ!
しかもフォントマ学院!!!!
乙ゲーの舞台だよ!?
「大丈夫よ~妹の息子だっているし。何かあったら頼りなさい」
「でもっ!竜の撃破はどうするの!!」
「そんなのいつでもできるさ。青春は今だけだよ~僕たちはもともとフォントマ学院で出会ったのだしね。可愛かったなぁミリアは。学院一番の美女と名高かったからね。それにフレミアはまだまだ世界に疎いのだから学院で学んでくればいいよ。冒険者以外の道もあるし冒険者になるにしてもならないにしても知識というのは必要だからね」
父の言うことには一理ある。
でもなんでよりによってフォントマ学院?!
「フォントマ学院は世界でも名高い所だからね。学校に通うなら生半可なとこよりはせっかくなんだし一番のとこに通わせたいしね」
またまた一理ある。
のんびりの代名詞の父にしては考えてる。さすが冒険者でも神害級と言われるSS級にまで登り詰めただけはある。もう人間の域を越えてるらしいよ。うちの両親たち人間じゃないらしいよ(笑
まぁ?ここまで両親が言うし?面倒な乙ゲー要員達には関わらなきゃいいだけだし?
「う、わかった!行くよ学んでくるよ遊んでくるよ!!」
そう宣言して次の日旅立ちました。
私が燃えてた竜の撃破については三年先送り。
それまでにもっと力と知識と技を極めればいい話だ。
こうなったら一撃で倒せるくらいに成長してやる。
まってろよ!DORAGON!!!!!
ここに来て三日経過し今日は入学式だ。
ちなみに入学式までの三日間は図書館に通ったり稽古をしたり敷地にある森に入ってこっそり特訓できそうなとこを探したりした。(いい場所見つけたよ!)
ところで今さらだが乙ゲーの話をしておこう。
乙女ゲームのゲーム機といえばP〇P。しかしこの乙女ゲーはTVゲームのほうである。デカイ画面でplayしました。
乙女ゲーム《ReaSon》
名前の通り季節を題材にした乙ゲー。
ファンタジー系で攻略対象は4人。
春夏秋冬で分けられている。
絵がとてつもなく綺麗で丁寧で私の好きな乙ゲーの上位に食い込んだ作品だ。また、声優も豪華でバイノーラルつき。悶えまくった記憶がある。しかも春夏秋冬の攻略対象者達は物凄く性格イケメン。
でも完璧人間とはいかないところがまたいいのだ。
ヒロインも馬鹿なビッチ設定ではなく知的で美人でかっこいい。でも天然。みんなに守られながらも守られてるだけではない。女神のような慈悲深い精神を持ち健気で努力家の女の子だ。もはや神。
しかもこれまた主人公に声つきなのだ。ちょっと珍しい。
えぇ、はまりにはまりました。
キーホルダーは家に飾りドラマCDも全部買いクッションまで買ってしまった日にはさすがに自分自身に引いた。
しかし幸せな日々だった。
シリーズ化し5作くらいでた。
そんな乙ゲーです。
入学式。
私は講堂で行われる入学式に参加していた。
そこにはやはり乙ゲー要員達がい……ない?!
いや、秋と夏はいる。
ヒロインは何処にいる!春と冬はどこにいるんだ!!
乙ゲー要員達がいないことに疑問を持ちつつ入学式は滞りなく行われ生徒代表の言葉。そこの舞台に立ったのは………
「…………フォントマ学院に入ったことに誇りを胸に過信せず友と切磋琢磨していくことを誓います。
生徒代表 カトル・セゾン。」
周りが歓声でうるさくなる。
スタンディングオベーションする輩まで出てきた。
それに乗せられたのか全員立ち上がる。
そのなかで私は呆然としていた。
こんなに呆然としたのは最初に魔物を見たときにもならなかった。
乙ゲー《ReaSon》のヒロインの名前
それはカトル・セゾン。
フランス語で季節を表す。
姓のセゾンの通りこの大国セゾンの王女。
しかし継承権は低く滅多なことがない限りはセゾンを継ぐことはない。
それゆえ春夏秋冬の攻略対象者たちに嫁いでいける。みたいな感じだと私は考えていた。
がしかしだ。私は叫びたい。
どういうことなんだ!!!
いつからこのゲームはBLゲームとなったんだーーー!!!!!
なぜヒロインが、お、と、こ、に?!
これはあれか?男装麗人ってやつか?!
たしかに、美人系ヒロインの通りほとんど見た目の特徴は変わっていない。モカ色の髪に白い肌。金色の目。高い身長。性別と髪型以外は同じ。
この事実をなぜ調べたはずなのに知らなかったか。
それは名前だけ調べて終了したからだ。
これから関わることはないだろうし、なにより両親たちが某狩ゲーのような感じに狩をしてるからそっちに気がいっていたというか………とにかく私のミスだ!!
それに生徒代表なら席にいなくても可笑しくない。道理で見つからないわけだ。てことはなんか理由があって春と冬がいないのかもしれない。
しかしこれはやはり現実だから乙ゲーの知識はあまり役立ちそうにない。まずヒロインにピー(自主規制)がついているかもしれない時点で話が違うだろう。
もしや薔薇に走ることもあるかもしれない。それもそれで面白そうだ。
うんうん。案外ストーリー通りじゃないのも面白そうだ。どちらにせよ私は傍観者だ!楽しく青春の傍観者となろう。
と思っていた時期もありました。
この続きはきがむいたら。