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序 章 ~ 神天熾・ルシファーの意志を継ぐ者 ~

さて、お待たせしましたσ(^_^;)

ようやく、形になりました( ̄▽ ̄)


ー 聖なる森・英雄の碑石 ー


(…なんだ、今の…夢?…に、してはリアル過ぎるよな)


「…よっと。やっぱり、夢だよなぁ。まるで、その場に居たみたいだ…忘れよう」


初夏にしては涼しい風が、木の葉を揺らして吹き抜ける…ここは、青年にとって秘密の場所だった。

町の人間なら、余り近づかない聖地なのだ。目の前に建っている遺跡は、神話の遺産とされていて、神聖視され祀られている。この遺跡には、世界を救った英雄のつるぎが安置されているのだ。

神話として語られる物語が、"真実である"証拠でもある。


なぜ、真実であると言えるのか…それは、安置されている劔は、"朽ちる事が無い"からであった。

正確には、放置されている…と、言った方が正しいのだろう。それでも、持ち去られない理由は

"誰にも、手に取る事が出来ない"のだ。

これでは、持ち去ろうにも持ち去る事が出来ない。寝呆けた身体を起こすために遺跡の中に入っていく。散歩と言った方がいいだろう。遺跡の中は意外に涼しく、一休みにはいいほどヒンヤリとしている。地下に埋まっている最深部まではさほど時間はかからなかった。


(しかし、この劔…持てる人いるのか?)


最深部にポツンと無造作に飾られている剣に近づきながら、そんな事を考えていた。すると、突然、どこからともなく声が発せられた。


『…刻は満ちた。意志と魂を受け継ぎし者よ…我を手にし、世界を救え』


突然聞こえた正体不明の声に、慌てて辺りを見回すが人の存在は無かった。


(…気のせいか…そうだよな。ここ、本来なら立ち入り制限されてるし)


そんな事を考えた時、再び声が聞こえた。


『…少年よ、気のせいではない。私は、お前の頭に直接話しかけている』


「誰だよ、話しかけて来るヤツは!」


気味の悪い声に、無意識に怒鳴り散らした。それに応えて、謎の声は冷静に続ける。


『落ち着きなさい。私はここだ』


その声に反応するように、安置されている劔が淡く光だした。


「なっ!」


突然の事に振り返ったままの姿で、固まった。そこには劔の姿は無く、輝く無数の翼を持った伝説や神話の中の天熾が立ち、見降ろしていた。


「…嘘だろ…これは夢だ…」


『…これは、現実だよ…認めるには時間がかかるだろうが。長かった…私の意志を継いだ者よ』


驚きから戻り切らない青年に、優しく語りかけてくる。


「…」


『君も感じているはずだ…この世界に、異変が起きつつある事を。天変地異や動物たちの凶暴化…世界が叫ぶ悲痛の声が』


語りかけてくる目前の天熾は、哀しみの光を宿していた。


(俺は、この天熾を知っている…。初めて会ったハズなのに…なぜか、気持ちじゃなく、"何か"が共感する…)


その時、地鳴りが大地を揺らす。


「うわっ!な、なんだ…これ」


『始まったか…神すら避ける事の出来ない運命…"神々の黄昏"が…。転生した君の名を教えてくれないか?』


何かを予見し、今更ながらに聞いてくる。真意を問うように天熾の双眸を見返した。


「…シオン=アッシュ=ルーシェ…アンタは?」


つぶやく様に名乗り、目前の天熾に聞き返す。天熾は、優しく名を告げた…。


『私は…神天熾•ルシファー。人としての名を【ラグナ=アッシュ=ルシェ】…君の前世だ…』


「なっ!…【ラグナ=アッシュ=ルーシェ】…⁉」


衝撃的な告白に、言葉を失った。驚くのは仕方ない…その名は…古より口伝されている世界を救った英雄の名前だった。しかも、目の前に居る天熾が、その英雄だと言うのだから当たり前だ…更には、シオンがその英雄の転生者だと言うのだから。


「…嘘だろ…俺には、そんな力はない…」


『それは当然だ。転生とは記憶を塗り替える事に等しい。神とて同じだ…人と神とを繰り返す…。生き永らえて居るのはごくわずか…。だが、生前の力を手に出来る事は可能なのだ。(さと)し導く道標を残す事で、ね。さぁ、私を手にし、最初の一歩を踏み出せ…若き私よ…世界の行き着く先は、今の君にかかっている…』


その言葉を残し、強烈な光の後には天熾の姿はなく、一振りの剣が変わらず安置されていた。


「ちょ、待って……マジかよ…。夢…じゃ無いよな?」


半信半疑で剣に歩み寄り、手を伸ばして摑んでみるとしっかりとした感触が伝わって来た。


「…掴める…夢じゃ無いんだ…」


突然の事に、全く実感は湧かないが取り上げて、夢では無かった事を確かめていると剣は淡い光を纏い、シオンの手に吸い込まれた。

どうやら、必要な時以外は体に収まっていて、必要な時だけ出せるらしい。


(…なんか、実感無いけど…旅するしかないか…異変が起きてるのは事実だしな…)


「まっ、なんとかなるだろ。まずは、旅支度しなきゃな」


そう言って遺跡を後にした…。シオンの姿が森の中に消えた後に、三つの姿が現れた。


『アレが、選ばれし者?ダサイ…』


『そう言うな。アレが選んだんだ、あの方に違いない。私達は、彼奴に望みを託すしか無いんだ』


『…残された時間は少ない。取り敢えず、あの男を監視しておくしかない…。さて、我らも"人"に身を落として近づくとしよう』


一陣の疾風(かぜ)が吹き抜けると、三人の姿が消えた…。彼女達は何者なのだろうか。多くの謎を残しながらこうして、物語の幕は上がったのだった…。


果たしてこの先、どんな冒険が待っているのだろうか…世界は、一人の青年に託されたのだった…。

はてさて、今回謎の人たちも現れて、波乱の予感がするσ(^_^;)


次の物語も、現在執筆中です_φ( ̄ー ̄ )

早めにUPしたいと思います。

次話で、お会いしましょう( ^ ^ )/□

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