表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

71/125

魔導士ディーラー 軽くあしらうそうです。

 魔物が住まう森の入り口は異様とも言える静寂に包まれていた。


 修羅を超えてきたであろう他のパーティーメンバーもこの雰囲気には若干飲まれがちになっていた。


「おいお前ら本当に死ぬぞ」


 わざわざこちらまで足を運んで忠告しに来てくれたおじさんの目は笑っていない。


「そうならないように気を付けますよ」


「どうだかな、白魔導士に魔道具ディーラーとそのメーカー。追加徴収された戦闘員がそこのか弱そうなお嬢さんじゃねぇ」


 私は軽く微笑む。営業スマイルってやつだ。絡みたいだけのめんどくさい輩はこうやってあしらうに限る。


「これより探索を開始する」


 森の入り口でニーダが宣言する。


 ここからは私たちは別行動だ。


「せいぜい生き残れるようにな」


 捨て台詞を言って立ち去る男を遠目で眺めながらふと周りを見渡せば私たち以外のメンバーは森に消えていた。


「しかし嫌われてますね私たち、妹さん集会でどんな悪態をつきやがったのですか?」


「黙れ、男女おとこおんな


オー


「とぼけても無駄だ。そんな成りをしていても匂いで分かるんだよ」


「あら♡、漏れちゃってました?」


 ぶりっ子のように照れ笑いするタオフーは視線を送ってくる。


「おい引き返すなら今だぞ」


 突き刺さるような声に、私がアイリスに視線を向けた。腰に携えた刀をカタカタ鳴らしながら目を細めている。


「大丈夫だ、こっちもそれなりの覚悟でここに来ているからな」


「ふん」


 彼女は森の奥へ進んでいく。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ