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⒏ 「職業訓練②」

「ふぅ・・・。」


職人街、とよばれるこの工業都市の名前はメルトン。


ノーラさん曰く世界有数の工業都市、とのことだが、確かに大きい。


とにかく大きい。


規模が。家が。


家の煙突からはもくもくと煙が出ているところもあれば、たまに爆発する家、水であふれかえる家・・・。


いくら魔法の世界だからって、これが日常茶飯事なのはどうかと思うが・・・。


そんなことを考えながら歩いていると、前を歩いていたノーラさんが急に歩みを止めたので危うくもう少しでぶつかりそうだった。


ふぅー、あぶねー、と冷や汗を流しているとノーラさんに、こう言われた。


「今日、この家で職人がやるいろいろな仕事とかを体験してもらうわけだが、もちろんそれもタダじゃあない。

 

 だから、今日数時間練習したものを市場に売りに出して、それで払えばいいだろう。」


「は?」


数秒間、沈黙が流れた。


「・・・。」


黙り込む俺。


いやいやいや。

何も知らないのにお金になるものが作れるわけないでしょうが!!!


この人頭狂ってんのかな!?


・・と言うわけにもいかないのでうっすら否定してみたり。


「あの・・・。


 僕、これまで生きてきて何も作ったことないんですけど、そんな、急に、しかも短時間で価値のあるものをつくるのは難しいかと・・・ 。」


すると、間髪入れずに、


「うるさい!

 お前の魔法を見た時点ですべてわかってるんだ!!


 お前が最初に出して壁をぶっ壊した魔法は職人がまず原料となるものに撃って研磨するものだ!


 しかも、壁を壊せる威力となると鉄製品の加工ができるほどの能力の持ち主。


 あと見た目もいいからだいぶ親切に接してくれるだろう!」


「・・・。」


俺、職人向きだったんだ・・・。


魔法は・・・?


え、魔法は・・・?


異世界に転生してまで職人なるやつっている・・・?


俺か・・・。


いやいや。


まだやってみてもないんだから本当に向いてるかは分からない、はず・・・!


いくらノーラさんだからって、多少の見当違いもあるだろう。


今はそれに賭けるしか・・・。


「じゃ、じゃあその体験とやらを受けたいと思いま・・・」


そう俺が言いかけるとノーラさんは戸を素早くノックし、俺に


「頑張れよ~!


 あと、お前は女だから僕って言ったら変に勘違いされるぞ~、」


と言って足早に去っていった。


一瞬、何が起きたのか分からなかったが、手にはノーラさんの職人への紹介状。


そして、今開かれようとしている扉。


そして・・・豪快な魔法が使えないことに対して憤ってる俺。いや、私か・・・。


トホホ・・・。


職人って、どんな人なんだろうか?


そう思って戸が開いた瞬間、俺は驚くべきものを目にしてしまった。

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