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車男短編集  作者: 車男
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大雨の朝

 「今日の関東地方は一日中雨、、時折激しい雨が降るでしょう。土砂災害などには十分注意してください・・・。」

「うわ~、大雨だ・・・。今日学校どうしよ~?」

「何言ってるの、早く朝ごはん食べて、今日は早めに出なさい。自転車、気を付けてよ!」

「は~い」

レイは今、中学2年生。彼女の住む町の中学校に通っている。全校生徒300人のそこそこ大きい学校だ。今日は6月のはじめ、全国的に梅雨入りする季節。そして今日は雨、今朝から激しく降っている。しかし、彼女はあくまで自転車での登校を貫く。朝ご飯を食べると、全身すっぽり包むレインコートを着、学校へ。しかし、足元までは覆いきれず、ローファーの中の白いソックスは学校に着くころにはぐしょぐしょ。

「ふ~、ついた~。」

上履きに履き替えようとしたが、靴下がびっしょり。

「気持ち悪い・・・。しばらく裸足でいようかな・・・。」

そういうと、彼女は履いてきたローファーを靴箱に入れ、上履きを手に持って歩き出した。3階の教室まで階段を上る。湿気で床はうっすら湿っている。教室につくと、友達はもう何人か来ていた。

「おはよ~、すごいね~、雨・・・。」

「うん、もうびしょびしょ・・・。裸足で来ちゃったよ。」

「あ、ほんとだ。でも、汚くない?」

「え~、だいじょうぶでしょ?」

足裏を見てみる。3階まで階段を上ってきた靴下の裏は、湿り気から、床のごみを吸い付け、もう真っ黒になっていた。

「うわ、汚いね・・・。でも、もうちょっと乾かしとくよ。」

結局彼女は午前中、靴下で過ごしたのだった。


おわり


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