リレー
ミオは今中学2年生。今日は約1か月後の運動会の練習で、リレーをすることに。クラスで足の速い人が10人、選抜で行い、女子の中で一番早いミオも選ばれた。残りの人は、ダンスの練習だ。ほかの5クラスとも合同でやり、練習ともいえど、真剣勝負だ。まずはパスの確認、軽く走り、いざ、スタート。ミオはなんとアンカーだ。中盤まではミオのクラスは3番目に走っていたが、6人目で2番、8人目で先頭に立った。クラスの人からの応援も聞こえる。9人目もその状態をキープし、いよいよミオの番に。2番目のクラスとはわずかの差だ。パスを受け、走り出す。アンカーはグラウンド1周、400m。長距離にも慣れたミオにとっては、大したことではない。好調に走る。
しかし、アクシデントが彼女を襲った。走り出して50mほどした時、ミオの左足の靴が脱げてしまったのだ!思わずスピードが落ちるが、クラスの期待を受けている以上、止まれない。片足体育用の白い靴下で、残り200mほどを精一杯走り切った。結果は1着!クラス全員大喜びだが、ミオの靴下の裏は湿った土がこびりつき、焦げ茶色になってしまった。その後靴を取りに行ったが、片方は靴下を脱いで靴を履き、後でおかしいと思い、もう一方の靴下も脱ぎ、後のダンスの練習に参加したのだった。
おわり