学校体験
小学6年生のミナは今日、進学する予定の中学校に見学に行く予定だ。11月で、外はひんやりとしている。長袖Tシャツにピンク色のベスト、ミニスカートに薄手の白いニーハイソックスという格好だ。ミナは今、校門のところに小学6年生全員が集められ、注意が行われている。しかし、ミナたち数人はひそひそと世間話をしており、まったく聞いていない。注意が終わると、いよいよ中学校に。
ミナたちの進学する学校は、地域の中でも大きいほうで、廊下がまっすぐ、かなり長いのが特徴だ。小学校の2倍の長さはあるといい、1学年は300人ほどだという。正面玄関から入ることになっているが、ミナは先生の話を聞いていなかったため、上履きを小学校から持ってこなかった。しかし、他の友達は持ってきており、少し怒りながら、担任の先生に言ってみるが、そのまま入れ、といわれてしまった。仕方なく、1人靴を脱いで手に持ち、靴下で学校内へ。靴下が薄く、廊下がとても冷たく、震えている。友達には愚痴をこぼしている。今日は中学校は休みになっており、先生以外の生徒は、部活をしている人が少しいる程度で、ゆっくり見学できた。ミナたちはここでも、話しをしていて、ほとんど話を聞いていなかった。ミナは靴下で歩くことにもうなれてしまったようだ。
校舎内を一通り回った後は、体育館で先生の話を聞く。体育館は上履きのままでよく、床はちょっと汚い。もちろん、ミナは靴下のままだ。体育館に行く渡り廊下は、外靴でも多くの生徒が通り、しかも朝まで雨が降っていたため、水浸し。避けて通ることもできず、ミナはそのままなにごともないように通った。しかし、通った後は、靴下がぬれたのを気にして、裏を見たりしている。足型どおりに真っ黒で、湿ってしまっている。
体育館での話も終わり、今日の中学校体験は終わり。ミナも、特に気にすることなく、真っ黒に汚れた靴下のままスニーカーを履いて、小学校に帰ったのだった。
おわり