7.アイテムゲットの旅に出ます!
スタンピードを治めた上に、上級魔族のバルゼブブを倒した私はご褒美に一カ月の休暇を与えられた。
最初は家でゆっくりしようかとも思ったのだが、あることに思い至って旅に出ることにした。
ドライアドの守護が手に入ったくらいなんだから、ゲームで必要になる他のアイテムも先に手に入れられるんじゃない?ということに気付いたのだ。
魔王討伐の旅はアイテムゲットだけでも数週間かかっていたので、ちょうどこの機会にあらかじめ回っておけば、よくね?ということで。
私の最終目標は福純の声を持つはずの悪役令嬢のお兄様と幸せになることであって、魔王討伐にて二人で危険な目に合うことじゃない。
攻略自体は討伐前にほぼ完了しているはずなので、旅は完全にRPG部門だ。イチャラブシーンのおまけもほとんどなかったしね。なぜなら旅の仲間が増えていくからね。
パーティーの中でイチャコラしたら他のメンバーの士気が下がっちゃうよね!
目指すアイテムは古代の英雄ヘクトルの鎧と兜の二つと、アンドロマケの首飾り。
アンドロマケはヘクトルの妻だった人で、ヘクトルは、古代の大陸を統一した英雄である帝国の初代皇帝なのだが、神に武具を与えられた時に、妻を守るものとして、首飾りも一緒にもらったらしい。
帝国自体は千年の時を経てもうなくなってしまったが、その武具は未だに「神器」として各地で守られている。ちなみにヘクトルの剣は東隣のアーダ神聖国にあり、選ばれた勇者のみが持つことができるようになっている。もちろん乙女ゲームでは一番好感度の上がった攻略対象者が勇者に選ばれていたわ。
まず、アンドロマケの首飾りはエルフの里にある。兜はドワーフの地下国家にあり、鎧は雪の大山脈の隠し神殿の中だ。これが本当に現実でも同じなのか確認しておきたい。
また、討伐の仲間も今のうちに仲良くなっておきたい。エルフの里の英雄ズィアス、
ドワーフの国の王の一人サトゥルノ、それから隠し神殿の神官マクシムス。
アイテム自体は所在さえ分かったら彼らに預けたままでも問題ないので、まずは全員と会って、数年後の魔王討伐の旅に速やかに協力してもらえるようお願いしよう!彼らも早い目にわかっていたら、準備もしっかりできるだろうし。
私は、今回出た特別報奨を元に、マジックバッグを始めテントや寝袋、食料などいくつかの旅の装備を購入した。マジックバッグは高いけど、働いてみたら買えない値段じゃなくてよかったわ。竜騎士団は給料がいいが、実家に入れる以外にあまり使ってなかったからこの三年である程度溜まっているし。
さあまずはエルフの里目指して、レッツゴー!