9.ダンジョン攻略
ダンジョンの中は罠だらけになっている。だから、魔族はこの中に入って来ない。
下手に入れば自分たちが巻き込まれるから。
それでもダンジョンに巣食う魔物は多く、私たちは罠を攻略し、魔物を倒しながら進むしかない。
ダンジョンは十階層になっている。ダンジョンの攻略にはサトゥルノが大活躍してくれる。地魔法を駆使し正しい道を選び、罠を解除し、確実に進んでくれるのだ。
私たちは現れる魔物を次々と倒し、何とか三階層に進んだ。そしていったん身体を休ませるため、しばらくここに留まることにした。
先は長い。休める時に休まないとね。
休んでる最中も何度か魔物が現れたけど、それほど強くない奴らなので、なんとか撃退できた。
眠っているとき、夢の中にキュー太が現れた。目が覚めたら、私の手の中に黒い羽根が握られていたので、きっと本当に会いに来てくれたのだろう。
ダンジョン攻略を再開し、途中休憩をはさみ、ついにゲームで敵の襲撃があった第十階層に到着した。ゲームではサトゥルノがバルゼブブの罠から私たちを庇って命を落とした。
バルゼブブは死んだけど油断はできない。
前に進もうとするサトゥルノに後ろに下がってもらい、皆に私のマジックバッグに入ってもらった。
「地獄の炎!」
私は大魔法を展開し、第十階層の中に浄化の炎を巡らせた。
青い炎が私を包む。私は全く熱くないけど、魔素を持つ者には地獄の苦しみとなる。
「もう一度、地獄の炎!」
計五回繰り返し、熱が収まったところで皆にバッグから出てきてもらった。
サトゥルノに罠を解除しながら進んでもらうと、待ち構えていた魔族たちが塵となった跡がいくつもあった。バルゼブブの後任っぽい上級魔族は瀕死の状態だったのでケイト達がキッチリ止めを刺してくれた。
石橋は叩いて渡らなきゃね!




