65 ROUND2
聖ニコラスさんの誕生日なので初投稿です
「こいつ等滅茶苦茶強い上に寄生木の攻撃がいやらしい!」
下手に攻撃したせいで二手に分断されてしまい。みんなと合流することが困難になってしまった。
親愛の絆を使おうにもアリスかクレアと触れ合わなければ発動条件を満たせないので今使う事は出来ない。つまり強化無しで不死元冒険者と女王寄生木の攻撃を潜り抜けアリス達と合流しなければならない。
女王寄生木も分断させようとしているのか、ワザと意図した方向に避けさせようとする攻撃の偏りが見られる。
「なんで急にこんな賢い攻撃方法になったんだ?」
「きっと操る魔物が少なくなってリソースが多く割けるようになったからじゃないかな」
となると雑魚掃除じゃなくてボス直の方がよかったか?今更考えても遅いし、現状をどうにかするしかない。
「ご主人様今そちらに……!」
「アリスはこっちに来てはダメだ!」
「ですが!」
「今そっちには前衛を食い止めるのがアリスしかいない、今アリスがこっちに来たら二人はどうなる!」
「自慢じゃないけどボク運動はからっきしなんだ」
「あたしは別に……ひぃ!やっぱ無理かも!」
「今そっちを任せられるのはアリスしかいないんだ!」
「ワタシにしか、頼めない……」
「そうだ、アリスしかいないんだ!」
「お任せください、必ずや御二方をお守りしましょう」
なんかいつもよりテンション高くね?とにかくこれでこちらの対処に集中できる。
相手は槍使い+女王寄生木の触手もとい枝だ。槍使いだけなら勝つのはともかく突破するぐらいなら出来なくもないが、とにかく寄生木の攻撃が厄介すぎる。
距離を開けられての突きと上から降り注ぐ枝の刺突で反撃の隙が見えない。反射使用にも槍にやったところで枝が飛んでくるし枝1本にやったところでは残りの枝と槍は防ぐ事が出来ない。どうにかして全ての攻撃を回避して隙を作るしかない。
アリスの方は、剣士の攻撃を綺麗に避けながら着実に攻撃を当てている、しかし一向に怯まないし動きも鈍く成らない所を見ると不死化した人間とは実に厄介極まりない。やはり蔓を断ち切るしかないのか。
弓兵は遠くからクレアとソフィーに射続けている。魔法盾で防ぎながら魔法で迎撃を行っているがそれ以上の攻勢に出る事が出来なさそうだ。
そうなると俺かアリスが突破するしか攻略の道は無さそうだ。どんっと背中に衝撃が入る。見ると壁。
「げっ」
どうやらいつの間にか壁際に追い詰められていたらしい。前を見れば槍使いが横薙ぎをしようと大きく振りかぶっていた。
槍の横薙ぎだと左右に避ける事は出来ないし、これ以上下がる事も出来ない。
「えぇい、南無三!」
この場合は臆することなく前に出る!薙ぎ払いは穂先ではなく柄の方がダメージが少なく済むからなあ!
右から迫ってくる槍を剣で叩き落とし、足で踏みつける。そのまま足場にして跳躍!
女王寄生木が見計らったように枝の槍衾を形成していた、怖い!
「瞬間爆破!」
指を鳴らして枝槍衾の中心で爆発させ消し飛ばす、反射は無理!
これで後は蔓を斬るだけ、剣を振りかぶると剣士の時と同じように蔓を大きく後退させていた。
「同じ対処方法が通用すると思うなよ、風よ、刃となりて敵を断て!風刃!」
剣の切先に魔力を集中させて風の刃を形作る。振り抜くと剣が蔓に触れる事は無かったがその先から出た風の刃が蔓を切断した。着地と同時に迷宮の魔力吸収で風の刃が霧散する。あの土壇場で一瞬とは言え形を維持できたのは奇跡に近かった。振り返れば槍使いが倒れていて他の魔物みたいに霧散していない。やはり浄化しないと完全に倒した事にはならなさそうだ。と斬られた蔓が槍使いに近付いている。もしかしてお前くっ付けようとしてないか?
「瞬間爆破!瞬間爆破!瞬間爆破ァ!」
慌てて蔓を瞬間爆破で木っ端微塵にする。三度も爆発を受けた蔓は炎上し、女王寄生木が延焼を恐れたのかボトリと落ちてきた。
あっぶねえ、と一息ついている場合ではない。急いでアリスの元に駆けつける。槍使いが居なくなったせいか枝の攻撃が勢いを増してきている。
剣士に向かう途中動きを見ているが人の関節では出来ない動きをしている。死んで人ではなくなったので女王寄生木が無茶苦茶に動かしているのかと思ったが。槍使いはそこまで無茶苦茶な動きではなかったし、現状矢を射続けている弓兵もまともな動きだ。そもそもあの動きどこかで……山賊の使ってた昆布剣術だ!正式名称は忘れたけどこれで二人目だ。他人の使っている剣術って見ないけどもしかしてポピュラーなの?山賊のは人間の可動域ギリギリを攻めた動きだったが、剣士の動きは最早人体の構造では絶対出来ない動きをしていた。肘とか骨の構造上逆方向に曲がらないはずなんだけど、どうなっているんだ。
魔刃衝を撃ったところでこの距離だと避けられる以前に迷宮に吸われてお終いだ。
瞬間爆破を撃つにもアリスが近すぎる、こうなったら近付いて斬るしかなさそうだ。
枝の攻撃を躱して剣士に近付く、アリスもそれを察してか挟み込む様な位置を取る。剣士はアリスの方を向いている、殺すなら今しかない。
「とった!って嘘ぉ?!」
こいつ俺を見ずに盾で受け止めやがった!背中に目でも付いてんのか!
アリスも同時に攻撃していたけどダガーでは攻撃力が足りないのか完全に切断できていない。
「こいつ強いな……いけるか?」
「いつでもいけます」
よし、じゃあいっちょかましますか。
「「再接合」」
モニターが2つになりました




