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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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58 作戦会議

統計の日なので初投稿です

「そうしようって言っても、一体どうするのさ」

「それは追い追い考えるとして、とにかく卒業試験を受けれる状況にしないとどうしようもないよなあ」


 何かこう……大々的にやるイベント、それこそ学園長の目に見える形で卒業資格を取ってしまえば生徒会長の妨害も出来ないと思うのだが。


「それなら、文化祭と体育祭だと思う」

「それは何故ですか?」

「学園の文化祭は魔術師達の間ではかなり有名なお祭りでね。宮廷魔術師なんかも新しい研究成果なんかを見に来るんだ。その中でも魔術の論文発表が凄くて評価点が8を超えると卒業資格が貰えるし、宮廷魔術師のスカウトにあったりするらしい。それに最優秀賞者は学園長から直接表彰されるはずだよ」

「なるほど、それにソフィーが論文を発表して賞を取ればいいのか」

「ボクだけじゃ生徒会長に論文をもみ消されちゃう……去年もボクの提出した論文は無くなっていたし」


 なるほど、既に生徒会長からの妨害はあったのか。じゃあ何かしらの対策を練らなければ。


「じゃあ俺の名前で出してみんなの前で本当は俺じゃなくてソフィーの論文でしたって言うのは」

「それで信じてもらえるかな……どうしてボクの名前を隠したのか問われるだろうし、生徒会長が妨害するので秘密裏にしていましたなんて信じると思うかい?」

「確かに、俺達としてはなんか胡散臭い感じがしたからあんまり信じていないけど、あの生徒会長の周りの人間を見る限り学園内での信頼度は高いよなあ」


 でなければ生徒会長なんて職に就けないだろうし、将来この国の4大貴族の一角になる人物だ。今のうちから取り入ろうと思う人間の方が多いと思うが。とクレアがおもむろに手を挙げた。


「ねえ、その論文発表って出れるのは生徒だけなの?」

「どういう意味だい?」

「そのまんまよ、何も魔術の研究をしているのは学生だけじゃないでしょう?そこら辺の魔術師だって自分の研究成果を見てもらいたいかもしれないじゃない」

「なるほど、園外枠か。確かに図書館にも生徒じゃない者の研究論文を見たことがある」

「じゃあ部外者って事にして当日持ち込みで研究論文を出して最優秀賞を取ってしまえばそれでイケるな」

「しかし皆様が切磋琢磨して発表しますのにそう簡単に最優秀賞を取れるのでしょうか?」

「う、確かに……」

「その点は心配いらないよ、論文のテーマは決まった、君の雷魔術……ボクに預けてくれないか?」

「さっきの落雷(サンダーボルト)のことか?」

「そう、未だ分解さえまともに出来ていない雷の魔法を魔術に出来れば世紀の大発見になるだろう」


 確かに雷、というか電気技術の発展は人類に大きな影響をもたらしている。そうでなくても雷系統の魔術は攻撃方法としては凄く優秀だ。まず発射から一瞬で目標に当たる。なにせ雷撃の速さは光の1/3、1秒間に地球を2周半周回する速度をだす。さらに神経が電流にやられて運動障害等を引き起こし、落雷は当たれば死亡率は80%を超す威力を持つ。そんなのを自在に操れるのであれば確実に脅威になるだろう。


「雷魔術はそれほどまでに凄いのか」

「最優秀賞どころか歴史に名を刻むことになるだろうね」

「そのような魔術だったとは、流石ご主人様でございます。しかし使うにはかなり危険な物なのではないですか?」

「たしかに、実際にコイツの耳から血が出てた訳だし」

「それについてはボクもまだ分からない。魔術の使用者が傷付く事はり得ないのだけど……」

「あれは落雷のダメージじゃなくて落雷で発生した時の音だから単純に保護範囲外だったのでは?」

「なるほど、炎系で攻撃した時に熱風を感じるのと同じなのかな……それなら……」


 なにやらぶつぶつと独り言をつぶやきながら座り込んでしまった。アリス達はこっちを見るが多分一人の世界に入ってしまったのだろう。この手の天才とかによくある現象なので本人が納得するまで放置しておこう。ほーらクー助この魔物の革を球体に縫って空気を詰め込んだ物で遊ぼうねー。所々に顔みたいな穴があるけど気にしないでねー。

 クー助は遊ぶ気力はあるのに体力が持たないのか時々しゃがみ込んでしまうがまだ遊びたがっている顔をする。その為クレアに治癒術(キュア)ではなく回復術(ヒール)をかけてもらう、治癒術は傷を魔力で治す術だが回復術は身体の回復能力を強化して傷を治す。回復術を選んだ理由は筋肉の増え方を考えると回復術の方があっているからだ。要するに筋肉の超回復を人為的に起こしている事になる。ドーピングよりヤバそうな雰囲気だがまあクスリをやっている訳じゃないので大丈夫だと思う、多分。


「そろそろ日も暮れる、今日はここまでにしよう」

「分かりました」

「つっかれた〜。こっちの体力が持たないわよ」


 そうして半日遊んで回復術を繰り返していたら足が一回り太くなっていた。そうは言っても体に比べてまだまだ細い、この調子でどんどん身体を動かして回復術をかけていけば近いうちに体に見合った手足になるだろう。


「てかなんかお腹周り若干細くなってね?」

「そう?気のせいじゃない」


 気のせい、かなあ。とにかくまた元の部屋に戻るためにクー助に小さくなってもらい、ソフィーの頭に乗せる。


「ほらソフィー、部屋に戻るぞ」

「……ん?あぁ、もうそんな時間かい」

「考えが纏まったか?」

「仮説程度にならね、検証したいから今度付き合ってくれないか」

「構わねえけど、文化祭っていつなんだ?」

「秋の時節になった最初の安息日だよ。体育祭はその翌日だ」


 そうなると後2ヵ月切ってる感じだな……って体育祭翌日?!


「スケジュール詰め込みすぎじゃね?」

「収穫時期もあって実家に戻る生徒も少なくないから一気にやるんだ、その後は雪でまともに移動できなかったりで生徒が少ないままだから春まで自由出席だよ」


 異世界学園は現代の常識は通用しねえな。

ドレバラァ……

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