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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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44 決着

とにかく初投稿です

 聖罰者から繰り出される剣戟を躱して防いで切り払っていく。お返しに切り込んでいくが躱されてしまう。

 どうにも実力が拮抗しているのか決着をつけることが出来ない。アリスの方は一方的に攻撃出来ているがどうにも決定打に欠けている。


「アリス、どんな感じだ?」

「当たってはいるのですがあの武具に攻撃を阻まれている感じです」


 あの全身タイツとケープに隠されている銀色の防具か、近くで見た時スレイの鎧と同じ色をしていたので聞いてみたがあれは白金(プラチナ)で出来ているらしい。

 それが本当ならあの防具を使えば硝酸が無限に取れるな……。どうにかして回収(強奪)できないだろうか。


「奥の手を使えばあの防具を貫けるかも知れない、何とかして気をそらしてくれ」

「分かりました」


 前に飛び出し聖罰者2人を相手取るアリス。しかも聖罰者が俺に向かって行こうとすると一瞬で回り込んで押し返していく。やだ、うちの子頼もしすぎる。

 さて、奥の手とはゲームによくあるMPを使用して発動する技の類だ。

 DPSでは術技(アーツ)と呼ばれ、使用すると次に使うまで使用不可な時間があるクールタイム(CT)方式だったがこの世界だと一度使用すると次に発動するには体内の魔力を練り上げるのに時間がかかるので、これがゲームにおけるCTを表現していると考えている。もしくはこの世界における魔力の練り上げをゲームではCTで表現しているのかも。

 そしてゲームと違ってこの世界では術技に様々な仕様変更(アレンジ)が可能という事だ。

 例えば今から使う走破刃(ソニックブレイド)は斬撃が地面をまっすぐ走っていく遠距離技だが、俺はさらに魔力を集中(チャージ)させて威力と速度を強化した一撃必殺の強撃術技(バスターアーツ)に変化させた。


「まさに魔神の如き一撃ってね……アリス!」

「……!」 


 俺の一言でアリスは襲い掛かってきた聖罰者をスライディングで股抜きし、全身をバネの様に弾ませて後ろにいた聖罰者の顎を蹴り抜いた。

 そのまま俺の射線からいなくなったアリスの手腕に心の中で賞賛を与えつつ術技を解き放つ。


魔刃衝(デモンブレイド)!」


 切先を地面に掠めるように剣を振り上げると魔力で生成された斬撃が地面を走る、そこまでは走破刃と同じだが、通常に比べて3倍以上の大きさになった斬撃が五つに分かれて聖罰者を襲う。

 魔刃衝が直撃した1人目は四肢が吹き飛び、後ろに居た奴は大きく飛んだが間に合わずに股の位置がへその上まで移動してしまった。


「やりすぎた……」

「やりますね、僕も負けていられませんよ!」


 スレイが地面に剣を突き立てるとそこから魔法陣が現れた。どんどん大きくなっていきこの場に居る全員が陣の中に納まった


守護領域(イージスストライク)!」


 スレイの言葉を合図に魔法陣から剣をデフォルメしたようなひし形の光が射出されていく。光は聖罰者達をどんどん串刺しにしていった。


「って俺達もいるんだけど?!」


 逃げようにも魔法陣の縁ははるか後方だ。もうダメだと思いながらも身構える。

 が、何も起きない。目をそっと開けると光の剣は俺とアリスを傷つけることなく透過していく。え、識別機能あるのこれ?マップ兵器撃つときは味方の事も考えろ!


「これで聖罰者の方々は全員倒したのでしょうか」


 何人か息があるが殆ど死んでいるだろう。馬車に居るイザベラが心配だ。


「イザベラ、無事か……!」


 馬車を覗くと右腕を無くし、全身から血を流している聖罰者がイザベラを捕まえて首筋に刃物を当てていた。


「動けば聖女の命は無いぞ……」

「その傷じゃあ何もしなくてもお前死ぬぞ」

「その前に子供の首をかき切る事など容易い」

「……」

「スレイ動かないでくれ、何が望みだ」

「聖女に傷を治してもらおう、息がある者全員だ」

「分かった、だが治ったらイザベラには手を出さずに全員撤退しろ」

「ユート!そんなのじゃ……!」

「スレイ様、いいのです。あたしもこの者達の傷は癒したかったですから」

「約束は守る、私は危害を加えないと神に誓おう」


 イザベラが聖罰者の腕に触れると治癒術(キュア)の光が包む。

 みるみる内に傷が癒え、失った右腕も生えてきた。傍から見ると結構エグイな。

 そのままイザベラは聖罰者に抱えられながら瀕死の者達を癒していった。


「これで生きているのは全員だ、イザベラを開放しろ」

「でなければ、貴方達が動くよりも速く僕の剣が首を落とします」


 イザベラを捕まえていた聖罰者が手を挙げると復活した全員が森の暗闇に消えた。

 捕まえていた本人もいつの間にか居なくなっていた。


「本当に全員帰ったのでしょうか」

「どうだろうな、警戒するに越したことはないだろ」

「いえ、その心配はないと思う」

「スレイ様、それはどうしてでしょう?」

「彼は約束を守ると言った時に神に誓いました。それは教国の住人にとって何よりも優先するという意味です。時には自分の命よりも」

「たかが口約束で?」

「それほどまでに神に誓うという事は神聖なのです」


 じゃあ大丈夫なのかな。半分ほどになった盾を拾い上げ腕に無理やりつける。これと鎖帷子が一番防御力あるのに簡単に斬られちゃったなあ。

 ……あいつ私としか言って無くね?いやいや、そんな子供じみた屁理屈。

 ふと、居なくなった方角を見ると何かが光った。


「イザベラ!」


 スレイもアリスも別方向を向いていて反応に遅れた、俺が一番早くに気が付きイザベラの前に立てた。

 イザベラの身体が小さくて助かった。イザベラに当たる部分の飛来物は全て俺が受けきれたのだから。

肩が攣った

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