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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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43/323

43 騎士として

今年も半分過ぎたので初投稿です

「スレイ様、貴方があたしを悪魔と思うのならどうぞその剣でお斬りになってください」

「おいイザベラ何を……っ!」

「ご主人様、まだ傷が」


 啖呵をきってまで時間稼ぎしていたのにまさかの保護対象が前に出てきてしまった。


「ただし、スレイ様自身の御心でお決めください」

「……どういう事ですか」

「言葉の通りです。誰かに言われたから悪魔と思うのではなく。スレイ様が見たもの、感じたものでお決めになってください」

「随分と自信があるのですね」

「それはもちろん、あたし聖女ですので」


 イザベラは俺の元に来ると切り落とされた左腕を拾った。


「ユート様、腕を治します。痛くても我慢してくださいね」

「斬られた時が一番痛かったから大丈夫だろ、多分」


 傷口の汚れを落としてから切断された腕をを合わせるとイザベラが治癒術(キュア)を発動した。

 手のひらに腕を生やされた時とは違い痛みが和らいでいく。

 斬られた痕が消えていき指先の感覚も戻ってきた。術の光が消えて指を動かくしても違和感がない、完全に治ったようだ。


「まったく、無茶しちゃって。あんた自分の命が惜しくないの?」

「それはこっちのセリフだ、何自分から斬られに出てきてんだよ」

「あたしは大丈夫よ、聖女なのですからね」

「足を震わせながら言う言葉じゃねえな」

「うっさいわね、よく見てなさい。スレイ様があたしの神々しさに泣いて許しを請うところをね」


 スレイに向かっていくイザベラを止めようとするが身体に力が入らない。傷は治っても体力は回復しないし流して失った血は取り戻せないのである。

 イザベラの足は震えているが目線はしっかりとスレイを見据えている。

 対してスレイの目線は戸惑いが見て取れる。

 今の俺ではスレイを止めれない、アリスではそもそも力負けしてしまうだろう。

 スレイが切りかからないように祈る事しか出来ない。


「さあスレイ様、ご決断下さいまし」

「僕は……」


 スレイが魔銀(ミスリル)で出来た剣を振り上げる、振り上げて動かなくなる。

 斬るか斬らないか、殺すように命じた者を信じるのか、短い期間ながらも共に旅した仲間を信じるのか。

 複雑でぐちゃぐちゃな感情が渦巻いているのだろう。

 そして――


「……僕が敵わなかったのは貴女で二人目ですよ聖女イザベラ」


 剣を収め膝をつくスレイ。どうやら彼の中で決着が着いたようだ。


「僕は悪魔の討伐を任されましたが、今日までの旅で悪魔憑きではないと判断できます。そのことについて任務を渡した聖女様から事情を聴く必要があるみたいです」

「そう、それは良かったです」

「数々の非礼、心よりお詫び申し上げます」

「もうよいのですよ、あたしはスレイ様が正しい道を歩める御方と信じておりましたから」


 今も足を震わせているのによく言うぜ。


「しかし本当に斬らなくて良かった。俺達じゃあ止めれなかったからな」

「いや、ユートなら動けていたでしょう?さっきまでの動き、僕でも王国内だったら手こずっていましたよ」


 切り落とされた腕の痛みで動けなかったよ。と言うかそこで負けそうって言わないのな。


「それでは教国に行きましょう。ですがその前に」


 スレイが背を向ける、まるで何かから俺達を守る様に。


「そこに居るのは分かっています、出てこないならまとめて斬りますよ」


 声を張り上げると草むらから誰かが出てきた。


聖罰者(インクイジター)……!」

「……」


 それも1人ではない2人3人……10人以上は居る。

 例のリーダー格らしき奴が現れた。


「またお前か……まだイザベラを渡せって言うのか」

「いや、新たな使命が下された……抹殺だ」


 その言葉を端に聖罰者達が襲い掛かってきた。


「聖女様は馬車へ!僕が前に出ますからユート達は護衛を!」

「任せろ!」

「承知しました」


 イザベラを馬車に押し込んでドアは……イザベラが蹴飛ばしたんだった。

 しょうがないのでそのままにして辺りを見回す。血が足りなくて若干くらくらするが何とかするしかない。

 剣を構える、スレイは既に聖罰者達をばっさばっさ切り捨てて……いない?

 街道沿いの町で襲われた時よりも手こずっている感じがする。

 増援を呼んだのか?そう考えていたら聖罰者が2人こちらに襲い掛かってきた。親愛の絆(チートスキル)を発動して対応する。


「ぐっこの、強い!」

「はい、この前とは比べ物になりません」


 ぱっと見違いが分からないからアレだが、町長の屋敷で戦った奴より格段に強くなっている。

 俺は血を流しすぎて動きが鈍っているとはいえ教国に入って加護が発動しているスレイが苦戦しているのは理屈に合わない……教国の加護?


「スレイ、もしかしなくてもこいつ等って!」

「僕も予想外でした、まさか聖罰者に教国の加護を持っている者がこんなに居ただなんて」


 という事は聖罰者も教国の加護によって強化(バフ)されている、つまりはこれちょっとピンチであると。ちょっとどころではないな。

 感覚的に言えばこの中でスレイが一番抜きん出て強い。かなり差が開いてアリスが強いだろう、そして俺と聖罰者達が大体同じくらいだろうか。

 本気出さないと死ぬなこれ。

やめないかいろんなゲームで限定水着をワッと出すのは!

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