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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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42 スレイ

月末なので初投稿です

 翌朝、俺達は村人総出で見送られ村を出発した。


「皆様元気になって良かったです」


 とアリスは言うが明け方に起きた時まだ集会所が騒がしかったが元気になりすぎでは?

 出発して半日も経たないうちに西の国境にある街、ウェストガルドにたどり着いた。

 検問所の手前、丘に広がる街はイースガルドより小さいが人の数は逆に多い。


「真聖教の聖地である教国へ王都から直接行ける唯一のルートですからね、教徒が多いのでしょう」


 なるほど、確かに他の検問所を使えば別の国を跨いで行く事になる。国を跨ぐという事は入国手続きや料金が余分に係るという事、削減するにはここを通るしかない。そしてスレイの加護の関係上、一刻も早く教国に行かなければならない関係上、ここ以外の道は無い。

 俺達はウェストガルドの丘を迂回して検問所にまっすぐ向かう、国境警備兵に止められたがスレイのおかげで顔パスで通れた。


「国境も顔パスって凄い通り越してヤバくないか?教国が領土拡大で攻めてきたらどうするんだ」

「そのあたりは大丈夫ですよ。教国は全ての国に対して不可侵の契約(コントラクト)を行っています。教国は侵略しない事と天候や魔獣による大災害には救護援助の派兵を行う代わりに、各地で誕生した聖女の保護とその為の守護騎士の国境越えの制限を無くしてもらっています」


 そんな契約をしているとは、そこまでして聖女を集める理由とは何だろうか。


「教国は人類の救済を掲げています。聖女の保護と育成するのもその一環です」


 う、うさんくせえ〜〜〜〜〜。物語の黒幕パターンじゃんそんなの。

 聖女を生贄に神を召喚するとか言い出しそうだけど大丈夫か。

 検問所越えるとスレイから俄かにオーラじみた何かを感じる。制限されていた加護が解放されたのだろうか。


「この先にある森を抜けます、こちらの方が近道なんです」

「分かった」


 スレイの案内で森に入っていく。直ぐに舗装されていない土の道になる。

 馬車が通れるだけの広さがあるが凸凹が激しい。王国の舗装された街道がどれだけ優れていたのか実感できる。

 歩き続けて日が沈んて来た、そろそろ野営の準備をしようと提案しようとしたとき事件が起きた。

 スレイが馬車から降りて剣を抜いた。俺も馬から降りてスレイの傍に行く。


「どうしたスレイ、敵襲か?」

「この森には魔宵の森(ロストフォレスト)と言う名のダンジョンがありまして、暗い上に道が複雑でダンジョン内で遭難して死ぬパーティが多々ある上級ダンジョンなんです」

「急に、何を」

「そして一番厄介なのがダンジョンの入り口は魔法陣(ポータル)ではなく領域式(シームレス)で、ここは既にダンジョンの内部なんですよ」


 スレイが振り返ると同時に剣を馬車に振りかぶった。

 刃は馬車の外装を斬り、内装を裂き、そして俺の盾とアリスの剣を砕くことが出来ずに止まった。


「……っ!」

「おいおいどうした?変な物食って幻覚でも見てるのか?」


 正直、親愛の絆(チートスキル)を使っても受け止めきれるか分からなかったが、何とかイザベラを真っ二つにする前に止めることが出来た。払いのけて距離をとる。


「僕はいたって正気ですよ、そして僕は僕が正しいと思った事をやるだけです」

「なぜこのような事をするのですか。今まで一緒に旅をしてきた仲間じゃないですか」

「しかし僕は教国の守護騎士(ガーディアン)です。守護騎士としての任務は果たさなければならない」

「その任務っていうのは聖女を殺す事なのか?」

「彼女は聖女ではありません、悪魔憑きです」


 おや?どこかで聞いた流れだぞこれ。


「僕はさる聖女様から王国に聖女を騙った悪魔が降臨すると聞かされ、悪魔討滅を任されました」

「それがイザベラだっていうのか」

「そうです」


 言い切ったなコイツ。


「ですので僕は彼女を斬ります。邪魔しないでください」

「じゃあなおさら引けないな、俺の仕事はイザベラを無事に送り届ける事だからな」

「そうですか……残念です」


 スレイが剣を構えた。


「守護騎士スレイ・E・リータスの名において貴方達に聖罰を下します」


 スレイの姿がブレる……右、いや正面か!構えていた盾に隠れて……!

 パリィをしようにも間に合わない、弾かれないように耐えるので精いっぱいだ。


「ヤァ!」


 下からの切り上げに対してアリスが即座に反応、手首を切り落とす勢いで双剣を振りかぶる。

 俺もその攻撃に合わせて剣を振るが、その三本の刃をわずか一太刀で弾かれた。なんだその反応速度と威力は。

 スレイはそのまま剣を斬り返してきた。今度は反応出来る!

 剣に合わせて盾を振る、だがスレイの剣が一瞬遅くなった。タイミングずらされた?!

 魔鉄製の盾がバターの如く切り裂かれ、3分の1程括り付けていた腕ごと地面に落ちた。


「ぐああああああ!!」

「ご主人様!!」

「僕の剣は魔銀(ミスリル)製です、魔鉄程度なら切り裂けますよ。ですからこれ以上僕の邪魔しないで下さい」


 切り口が焼けるように熱い、必死に抑えているが出血が止まらない、隣にいるアリスが治癒術(キュア)をかけていた。


「じゃま?違うね、俺は、お前を、止めるんだ」

「ご主人様、動かないで下さい、まだ傷が……」

「そうです、貴方は動かないで……ちょっ、ドアが……くっ、この……でやぁ!」


 馬車がの扉がバコンと外れる、どうやら中でイザベラが蹴飛ばしたようだ。


「話は聞かせてもらいました。スレイ様、あたしを本当に悪魔だと思うのならあたしを斬ってくださいませ」

支配の悪魔かあ

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