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それはよくある異世界転生  作者: 乙屋敷


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35 温泉回

GW終わったので初投稿です

「ご主人様、どうかしましたか?」

「ん?いや?なんでもない」


 なぜDPS(ゲーム)の世界観のままなのに彼女らが居ないのか、ずっと気になっていたんだ。

 王国の姫が、森の魔女が、名をはせた盗賊団が、ありとあらゆる登場人物(キャラクター)が居ない理由を色々と考えていたけど。


「ここ、ゲームより過去の世界なんだ」


 一番シンプルな答えだった。

 そりゃ居ねえわ、だって生まれる前なんだもんな。出てくる森人(エルフ)でも10代ばっかりだし、登場人物の中で最年長でも23歳だったはずだ。


「まてよ、確か500超えてるロリババア枠が居たはずだが……封印されてるわ」


 どこかの森の奥にある廃城にいるはずだが、思い返しても詳しい描写はされていなかった気がする。

 依頼(クエスト)で東西南北に行ったり来たりな主人公なので、どの森のどの辺りなのか全く見当がつかない。

 後は火山にいるドラゴン娘がいたけどあの子の歳はいくつだったか。


「なにさっきからぶつぶつ言ってるのよ」

「すこし考えを整理してた、それよりこの後どうする」

「歩き疲れちゃったし、宿に戻って寝るわ」

「そうか、じゃあスレイといったん合流した方がいいか、風呂入りたいし」

「ちょっと待って、お風呂?」

「あぁ、王都には大衆浴場があるんだ」


 ゲームにもそう書かれていたので間違いなくあるはずだ。


「あたしも行くわ」

「いいですねえお風呂、僕も昔行ったことありますけど気持ちいいですよね」

「スレイ?!いつの間に」

「用事が終わったので戻ってきたんですよ。それより僕も久しぶりにお風呂入りたくなってきました、早く行きましょう」


 急に出てきてびっくりした。用事とは何だったのだろうか。


「用と言っても顔出した程度ですよ。それより浴場行くんですよね?僕も行きます」


 結局全員で公衆浴場に行く事に、石造りの巨大な建物からは湯気がもうもうと立ち込めていた。

 入り口を見ると男女に分かれているようだ、方向を確認して男湯に向かう。男湯の扉をスレイ、俺、アリスの順番で


「ストップ」

「何でございましょう?」

「いやアリスは女湯(あっち)だから」

「そんな、ご主人様と離れ離れになるなんて……」


 さめざめと泣くアリス。


「いやそこで泣かれても、ほらアレ」


 俺が指さす先には看板が掲げられており『10歳以上が異性の湯場に入ることを禁止する』と書かれている。


「アリス、ユートさんをあまり困らせてはいけませんよ。それにアリスが行ってしまうとあたし一人ぼっちになってしまいますわ」


 イザベラが連れて行ってくれた、助かる。

 入場料を払い、レンタルした湯着とサンダルに着替えて浴場に入る。浴場の空気は加熱されているのか温かく、試しに床を触ってみると熱を持っていた。


「おぉ、ローマ式浴場(テルマエ)か」

「テルマエ?」

「あ、えーっと、床を温める浴場の事をそういうんだ」

「へぇ、詳しいのですね」

「俺の国も風呂はこうやって湯船に浸かるタイプだからな」

「そうなんですね、僕普段お湯に浸からないのでなんだかわくわくします」

「え、教国ってお風呂無いの?」

「と言うよりは湯船に浸かる王国が珍しいですね。他の国では蒸し風呂が主流です。極西のミカドと言う国が湯船に浸かると聞いたことがあります」


 ミカド、ファンタジー世界によくある和風な国だ。そういえばキャラクターの一人がミカド出身だったはず。あからさまに今後の展開に絡んできますみたいなキャラ設定だったのでミカドに行けば何かあるかも。

 スレイは早速風呂に向かった。俺はとりあえず身体を洗うかな。

 洗い場に来て気付いたが、身体を洗う道具を用意していない。古代ローマだと油を塗って孫の手のような道具でこそぎ落としたらしいがそんなもの持ち合わせていない。


「オニイサン、カラダ、アライニキタ?」


 どうするかと悩んでいたらガタイの良いお兄さんがカタコトで話しかけてきた。


「あっはい」

「ナラ、キョウ、アタラシイコ、ハイッタ。ヤスクシトクヨ」

「道具の貸し出しはしてないの?」

「ウチ、アライヤ。ドウグレンタル、ヤッテナイ」

「やってないの、じゃあ頼もうかな。値段は?」

「ドウグ、セッケン、コミコミ、ドウカ、10マイ」

「高いな、宿屋一泊分じゃん。5枚」

「ソレジャア、モウカラナイ。8マイ」

「7枚」

「OK、7マイデイイヨ」


 湯着の懐から小銭入れを出して銅貨を渡す。スレイに銅貨を何枚か持ってきた方がいいと言われたがこういう事だったのか。


「マイドー、オーイ!オキャクダ!」

「畏まりました」

「ちょっと!ほんとにやるの?!」


 なんだか可愛らしくもどこか聞いたことある声が聞こえたが、新人さんは二人いるのだろうか。

 入ってきた湯気でよく見えないが二人とも背が低くて子供だろうか?


「初めまして、洗い屋新人のアリスです」

「お……同じく新人の、イザベラです」

「まあ、ご主人様偶然ですね」

「いや、絶対偶然じゃないでしょ。そして洗い屋の兄さん、もしかしなくてもお前初めから俺を知っててきたな?」

「ナンノ、コトヤラ。アッチニ、コシツ、アルカラ。3メイサマゴアンナーイ」

「おい待て個室ってなんだ、つーか3名ってお前アリスからも金貰ってるな?って力つよ?!」


 碌な抵抗も出来ずに連れていかれた場所はちょっと薄暗いお風呂付の個室だった。

島開拓で時間が溶ける

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